た〜か〜さ〜ご〜や〜



娘のHPの日記をのぞいてみたら、結婚式・披露宴などで謡われることで有名な「高砂」の話が書いてありました。

そういう、めでたい場所では「たぁかぁさぁごぉやぁ〜」というのが昔は(?)あたりまえのように出てきたんですが・・・最近、どの披露宴におじゃましても、聞かなくなりましたねぇ。笑



たしか落語に、披露宴に招待されて、高砂を謡うことになった男(長屋のクマさんだか、はっつぁんだか)が、これを最後まで記憶しておらず、困って、物知りのご隠居さんに泣きつく話があったような・・・

ご隠居さんは、親切に教えてくれるのですが・・・男には記憶できそうになく・・・ますます困ってしまった。
すると、ご隠居さんが、
「そういうのは、最初の 高砂やこの浦舟に帆をあげて。この浦舟に帆をあげて・・・だけ覚えていって、謡いだせば、どうせその場にいた人たちがいっしょに謡いだすにきまっているから、あとは口パクでクリアできるよ。」
と知恵をつけるんですね。

その程度なら記憶できるだろう・・・ってんで、男はよろこんで最初だけを覚えて、出かけていくわけです。

ところが・・・

謡い出しても、出席者が誰一人いっしょに謡ってくれない。

高砂が有名であることは知っているけれど、全部は知らない人ばっかしだったから、全員注目して聞いていたんですね。

まずいっす。

「さぁ、つづきを謡ってください。」
と言われても・・・記憶していませんからねぇ。
どうしようもなくて、知っている部分だけを、なんべんでも繰り返しまくり、帆をあげた船が、ちっとも住吉に到着しなかったよ、おいおい・・・・・・という話。



能:「高砂」の舞囃子

高砂やこの浦舟に帆をあげて。この浦舟に帆をあげて。月もろともにいでしおの。浪の淡路の嶋かげや。遠く鳴尾の沖すぎて、早や住の江につきにけり。早や住の江につきにけり。われ見ても久しくなりぬ住吉の。岸の姫松いく世経ぬらん。むつましと君は知らずや瑞がきの。久しき世々の神かぐら。夜のつぐみの拍子を揃えて。すゞしめ給え。宮づこたち。西の海。あおきがはらの波間より。あらわれいでし。住の江の。春なれや。残の雪のあさかがた。玉藻かるなる岸陰の。松根によって腰をすれば。千年の緑。手にみてり。梅花を折って、首にさせば。二月の雪、ころもに落つ。




正直にうちあけますと、私も「早や住の江につきにけり」くらいまでしか、出てこないんですけれどね。

娘の日記によれば、「高砂や〜」だけ知っているけれど、その先がわからん・・・とある。

・・・・・・・・・・・・・。


短かっ?!!



長屋のクマさん以下でしょうが、それ?!



あぁ、きっといまごろ、世阿弥が泣いているんだろうなぁ。




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