境目の話



どうでもいいことながら、気になっている「境目」についての話2つを紹介します。



1つは、ごく最近、意外なところから問題が解決した「ルビーとサファイア」についての話です。

えぇ・・・今回に限り、この「ルビーとサファイア」、ポケモン・ゲームのことではありません。
宝石のルビーとサファイアの話です。

子供の頃、今で言うなら「子供百科事典」のような本を見ることが好きでした。
宝石について書いてある場所に、ルビーという赤い色の宝石と、サファイアという青い色の宝石は、実はコランダムという同じ鉱物なのである・・・という説明があったのです。
なにしろ、子供用の百科事典の類ですから、あまり詳しい話は載っていません。
それでも、赤い石と青い石の代表みたいな宝石が、実は同じ鉱物である・・・という話は、とても興味深いものだったのです。

なんでも、混ざり物がいっさい無いコランダムは、無色透明らしいです。
でも、こういうのは宝石としての商品価値があんましないらしい。
微妙な混ざり物があるために、色がついている方が、ルビーだのサファイアだのともてはやされているのだそうです。
混ざり物の種類、分量・・・・・自然界のいたずらみたいなものが原因となって、同じコランダムでも、様々な色の石となり、とんでもない「お値段」で取引されることになってしまうのです。

ここで、子供のころから「発想が変?」であった私は、どうでもいい疑問を持ってしまうわけですよ。

混ざり物のせいで、同じ鉱物でも赤くなったり青くなったりするわけです。
とっても「赤い」石ならばルビー、「青い」石であればサファイアなのでしょうが、あまり「赤く」ないルビーというものもありそうです。
逆に、とっても「赤っぽい」サファイアというものもありそうです。
どこかに「ルビー」と「サファイア」の「境目」があるはずなんですよね。

だれが、どうやって決めるのだろう?

ず〜っと気になっていたのですが、教えてくれる人もなく、自分でも特に何かを調べようともしないまま、今に至っておりました。
(なにしろ、宝石に縁のない生活を送っておりましたから・・・・・・)

この疑問は、先日読んだコミックのおかげでけりがついたんですよ。

そのコミック、白泉社の「親バカ輪舞」、著者は魔夜峰央さんです。
(パタリロの作者さんですね。)

宝石ど素人の子供が疑問に思うようなことですから、現実にも、こういう問題はあったんです。
ルビー・サファイアには実際多種多様の色が存在しているそうです。
で、「ルビー」なのか「サファイア」なのか、きっちりと分類する必要があるようです。
理由ですか?
「ルビー」と「サファイア」では、お値段がかなり違うらしいのです。
いやはや、宝石に縁がありませんので、あいにく実感がわきません。
同じ材料(?)で、名前が違うだけで、なぜ、お値段が違ってしまうのか、なんか、よくわからない世界です。
まぁ、考えてみれば、同じ「炭素」であっても、そのへんの「炭」もあれば、結晶のならび具合で「ダイヤモンド」という、めっちゃくちゃ高価な宝石ができてしまうわけですから、深く考えてもいけないのでしょうね。

宝石の方に、赤かったり、緑っぽかったり、黄色っぽかったり、ピンクだったり、青かったり・・・いろんなパターンがあるのに「値段」が違うわけですから、きちんと区別をつけておかないと金銭的問題が必ず起きてくる。
子供のトリビア的疑問と違って、金銭のからんだ問題は、笑い事ではすみませんからねぇ。
ちゃ〜んと基準の数値が決められていて、現在では機械を使って区別しているのだそうです。

でも、コミックの中で魔夜さんも指摘しておられるのですが、自然界の物質を扱うのですから、どうやったって機械にも「誤差」の範囲というものがあります。
最後の最後は、やっぱり「人間」が決めることになるんだそうです。

どう決めるか?
境界線上で迷ったら、サファイアなのだそうです。

ルビーとサファイアだと、ルビーの方がお値段が高い。
(ここで、とんでもない条件を持ち出してはダメですよ。)
同じ石を「ルビー」だと言えば、値段が高いのです。
「サファイア」であれば、比較的安いことになります。

となると、安いことになっている「サファイア」です・・・と言って、販売しておけば、後になって別の鑑定で
「この石はルビーである。」
と言われたとしても、問題がおきないのです。

逆だと、たいへんなことになります。
ルビーだと言われて買ったものが、後で安いサファイアだと判定されたら・・・・・そのお店は、ごまかして安い物を高く売った・・・という信用問題になってしまうでしょう。
だから、境界線上の宝石はサファイアなんです。

う〜ん、そういうことになっていたんですか。笑

よく聞く「喧嘩を起こさないための謎々」に、「ジュースの分け方」というのがあります。
ビン入りジュースが1本あります。
形の違うコップが2つ。
ジュースの量の多少で、すぐ喧嘩を起こす2人の人がいます。
2人の人に、喧嘩が起きないように、ジュースを2分するためには、どうしたらいいでしょうか?

答え
1人に、ちょうど同じ分量になるように、ジュースをコップ2つに入れてもらいます。
もう1人に、どちらでも好きなコップのジュースを先に取ってもらいます。
これで、ジュースの量の多少で喧嘩が起きることはなくなるのです。

この場合、実際にジュースが等分されていなくてもいいわけなんですよね。
こうすれば、喧嘩はおきない・・・・・という話。

「ルビー」「サファイア」の境目も、その判定のせいで問題が起きないように判断されていたんですよ。

長年の疑問が解けて、うれしかったです。
1度、どこかの宝石店で、緑や黄色の「サファイア」というものを見てみたい気分になっています。



もう1つの「境目」の話です。

最近、出版業界の回転はものすごく速いです。
毎日、とてもたくさんの新刊が発売されます。
本屋さんはお店にどんどん新しい本を並べますから、以前の本は返品されてしまいます。ちょっとうっかりしていると、過去の本が入手できなくなってしまうんです。
シリーズ物やベストセラーでも、うかうかしていられません。

どうしようもなくなって、古本屋に探しに行く・・・そんなことが多くなっています。
(それでも足りなくて、ネットで通販利用というケースも出てきました。ほしい本を探すだけでもたいへんだねぇ。)

なんか、古本屋さんというのも、かつてのイメージとだいぶ変わりましたね。

私がよく利用している古本屋さんは、大手チェーン店の1つです。
ここの店員さん教育は、とてもいきとどいていて、引越しした後も同じチェーン店を見つけて利用させてもらっています。

たいてい、新刊本が見つけられなくなった「ちょっと前のコミックス」とか「文庫本」を買いに行く程度のことなのですが、そのお店では、商品を半透明のビニール袋に入れてくれます。
袋の外から「何を買ったのか」すけて見えてしまうわけですね。

ちゃんとお金を払って買ってくるのですから、胸張って帰ってくればいいのですが・・・・・・・その、なんだ・・・・・・・本の場合、見えちゃうと、少々人目を気にしてしまう種類のものがある。苦笑

こういう場合、私が利用しているお店の店員さんは、袋に入れる「お店の宣伝ビラ」を「本の背表紙」が見える位置に、実にたくみにスッとさしこんで、外から何の本であるのかわからない状態にしてくれるのです。

ヤバい本でも安心して買える!

私は、このさしこみ作業は、お客のプレイバシーを尊重して、どんな本でも背表紙が見えないようにする位置に入れることになっているのか・・・と思っていたのです。

ところが、つい先日、外出中に家族が少し前の本をさがしたい・・・というので、のこのこくっついて行った時のことです。
待ち時間に店内を歩いていたら、ほしい本が数冊見つかってしまった。
さっそく買ったわけですよ。
いつもの半透明の袋にドサッと入れてもらって、帰ったらさっそく読もう・・・とウキウキ。

ふと、袋を見ると、例の「宣伝ビラ」が本の1番上にポンと無造作に乗っけられているのです。

あれ?
横を見ると、買った本の背表紙は丸見え。

・・・・・・・。
なぜ?

実は、この時、買った本は時代劇のコミックで、ごく普通の本ばかりだったんです。
外から袋の中身が見えようと、まったく問題が起きないような本ばかり。
いちいち、背表紙をガードするために、「宣伝ビラ」を面倒な方法で差し込む必要はなかったんですね。だから、ビラは1番上にポンと乗っけられていた。

う〜む、これは、つまり、「ヤバ」げな本が混じっている場合にのみ、背表紙隠しの裏技が使われることになっているに違いない。

私が、「ヤバ」げな本を買うから、毎度裏技が使用されていたんだろう。
・・・・・・・というか、今になってそれに気づくということは、毎回毎回、私って、必ず「ヤバ」げな本を1冊以上、混ぜて買っていたことになるのかなぁ・・・・・・・

        冷や汗



で、今、気になっていること。

あの古本屋さんで、「店員教育」されている「ヤバ」げな本と、普通の本の境目は、いったいどのあたりなのでしょうか?

いや・・・・・さすがに、この疑問もネ、確認するだけの度胸がないんですよ。


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