怖かった その3
その日、孤島の水生獣ロアルドロスは荒れていました。
ろくにモンスター名が覚えられないドしろうとハンター(私だ、私)が、
「ポンデライオン!」
と呼んでいるのが、不服だったのか・・・
実力も無いのに、捕獲クエを引き受けて、挑戦してきたことが不満だったのか・・・
せまい9番エリアで、ズドドド・・・と暴れておりました。
あのエリア、うっかり入り込むと、メラルーが集団で歩いていたりする場所なので、別の意味で危険なんですが・・・
このクエストの時には、アイルーしかいないんですね。
それで、正直ホッとしていたのですが・・・
甘くなかった。
荒れまくっている「ポンデライオン」が、つっぱしったり、ころがったりするのにまきこまれたのか、集団アイルーがすっかり怒っちゃったらしいんだ。
そっとしておけば、なにもしないアイルーなんだけれど、怒るとみさかいないのな。
やったのは「ポンデ」なんだから、「ポンデ」に喧嘩を売りにいけばいいのに、そこにいるってだけで、手出ししていない私にまで、むかってくるの。
「ポンデ」が横向いている間に、武器を研ごうとして、砥石をだして・・・フと嫌な気配がしたもんだから、左を見たら・・・
大タル爆弾Gとおぼしき、とてつもなくデカい爆弾を頭上にかまえたアイルーが、私に向かって、まっすぐ突進してくるところでありました。
ちょっと、まてぇえぇ〜〜っ!!
私じゃない、私じゃっ!!
・・・・・聞いちゃいねぇって。
調合素材が不足していて、まだプレイヤーは、ろくにたる爆弾なんか持ち歩くこともできない初期状況なのに、なんでヤツらだけ・・・・・
ずるい。
逃げたけれど・・・がんばって逃げたけれど・・・
無駄に回復薬を1つ使うハメになっちまったぜ。
くぅそぉ〜っ、怖かった・・・汗
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