DSでサスペンス


DS西村京太郎サスペンス
新探偵シリーズ
京都・熱海・絶海の孤島 殺意の罠



このところ、興味優先、自分に参加できるゲームかどうか完全無視・・・というゲーム選択を続けていたものですから、好奇心だけは満たされて、とっても気分がいいものの、どれもこれも、まるでクリアできていないんですね。

全部、最初の部分をちょっぴりかじっただけで満足リタイア。
    (クリアしているのは、家族だけ。)

モンスターハンターポータブル2ndGなどは、
「だれか、私のデータで緊急のティガレックスをクリアしてくれる高校生いないか?」
と、息子にたのみこんだりしてね。
「それって、むずかしい相手なのか?」
「いや、たぶん、一般プレイヤーにとっては、初歩的クエストだと思う。」
「・・・・・・・・へたれ・・・・・・・・・」
    言い返すセリフがなかったりする。




でまぁ、なんだ、このあたりで1本、いいかげん自力で進めることができるゲームを最後までプレイしようじゃないか・・・と思いましてネ、だいぶ前にゲットして、そのままになっていた「推理物」を引っ張り出したんです。

原作・監修:西村京太郎・・・という、ガッチガチの推理小説ゲーム。
プレイヤーは、まだ新米と言っていい探偵さん「新一新」(あらた いっしんと読みます)となって、3つの事件を解き明かすことになっております。


つまり、題名の「新探偵シリーズ」というのは、
新(しん・あたらしい)探偵シリーズなのではなくて、
新(あらた)さんという名前の探偵が活躍するシリーズだったんですね。
スタート直後にちょっと笑った。




西村京太郎氏と言えば、時刻表トリックを駆使した本格長編推理も多数発表しておられますが、今回はDSゲームということで、どちらかというと、軽めでサラっと楽しめる、2時間TVドラマ的なノリの作品が3つ収録されています。
   (事件の内容は重いのですが、進行が軽いというやつですな。)

あちこちで「推理」を楽しむゲームですが、謎の難易度は低め。推理ゲーム初心者でも大丈夫なランクです。
選択肢をまちがっても、その場で何度でもやりなおしさせてもらえるという、「サスペンスを楽しみましょう」という感じに作られています。

(やりなおし可能というのは、選択肢型謎解きゲームであるために、きっちり謎が解けているプレイヤーであっても、表示されている中からどの選択肢を選べばいいのか、やりにくい場面があったりするからですね。「かまいたちの夜」シリーズのように、1つ間違ったら探偵役まで殺されてしまうような心配はありません。笑)

推理小説の常として、殺人事件が何度も発生することになりますから、一応15歳以上対象ソフト。
とは言っても、殺人事件の現場に死体があるのは、しかたがないだろう?・・・という程度の表現にはなっております。
   (被害者の血しぶき表示は有ります。謎解きに必要な証拠物件なのでご容赦ってとこかな。)



不可能を可能にする奇跡のスナイパーが活躍する「ゴルゴ13」シリーズには、暗殺以外の「依頼」という物語もけっこう存在していて、実はそういう物語の方がよりいっそう、彼のスーパーショットに感服させられる結果になっていたりするのですが・・・
推理小説の場合、殺人事件のおきない名作というのは・・・そうそうあるもんじゃない。

1本の物語に、最低1回、ともすれば恐怖の連続殺人事件が発生するのが普通・・・というものです。

ですから、話の展開はどうしても殺伐としたものになってしまう。

このへんをなんとかできないか・・・ということなのか、このゲームではお遊び要素がいくつか取り入れられています。



その1:警察官役は、毎回同じ顔

主役が「探偵さん」である場合、どうしても事件を担当することになる○○県警などの刑事さんたちは、いまいちピントはずれの人物だったりします。
今回も、現実なら絶対にありえないような初歩的ミスを繰り返す、なさけない役を演じることになる「警察」が登場するのですが、このイラストは毎回同じものが使用されているんですね。

つまり、京都のおまわりさんも、熱海のおまわりさんも、東京のおまわりさんも、同じイラストの使いまわしなんです。
この絵がでてきたら巡査役・・・と思ってくださいってなもんだ。


基本的に、止め絵が表示されている画面の文章を読んで、進めていくゲームなので、登場人物のイラストは、そんなに多数準備されているわけではありません。
TVドラマなら、全員別の俳優さんが演じることになる「警官役」も、「細めの巡査さん」「ぽっちゃりタイプの巡査さん」の2種類しかないんですね。
で、その上司である刑事さんなんですが、1話めに京都で出会う刑事さんが下山さん
サングラスをかけた、コワめの中年刑事ですな。

この事件が解決して、2話目になって熱海で出会う刑事さんが、同じ顔なんです。
で、巡査役と違って名前のある役ですから、これは同じ人物なのかな・・・と思うと、別人。
サングラスをとって、挨拶すると、眼が細い
お名前が、上山さんだったりする。

で、3話目になって、探偵事務所を訪問してくる刑事さんが登場すると、またまた同じイラスト。
プレイヤーが、おいおいと思った瞬間、主人公のモノローグに
「名前は、○山さんであることは、まちがいないだろう。」
とか、出てしまう。

このへんの呼吸は、うまいもンです。

で、結果はどうだったのか・・・というと、この刑事さんの名前は中山さんでして、サングラスをはずすとタレ目だったりするんですね。
ヒロイン役が、こっそり
「上中下・・・」
とつぶやいたりする。
まぁ、正攻法の繰り返しネタと、オチってやつです。



その2:ストーリーテラーの京太郎くん

登場人物のイラストは、たかだか枚数が決まっているのですが、実は1人だけ、きっちりアニメーションが作られていて動くキャラがいるんですね。
それが、京太郎くんです。

どこかのブックカバーに印刷された「著者近影」で見かけたような顔をした、2頭身キャラでして、物語がくぎりまでくると、いきなりワルツの音楽にのってブンチャッチャと現れ、かるい会話の後
「セーブしますか?」
と聞いてくる。

なんのことはない、単なるセーブ係りなんですが、これが妙にクセになるキャラだったりする。

なぜか、登場シーンは必ず暗闇という設定でして、彼は毎度懐中電灯を持って出てくるんですね。
でもって、さらになぜか、その懐中電灯を必ず自分で、顔の下から上に向けて照らしているという奇妙な状況になっているんです。




取り説にもきっちり紹介されている 京太郎君 年齢??

セーブ係りだけれど、実は彼がいなくても中断セーブはできるシステム
また、スタートするたびに、最初に出てくるのは彼だったりする


変?!



不思議なことに、毎度毎度こういう無駄に力が入ったアニメーションを見させられると、次はいつ出てくるんだろう・・・と、楽しみになってくるからおかしいですな。




その3:やっぱり、登場してもらわないといけない人物

推理小説を読む以上、入手できたありとあらゆる情報は、鵜呑みにせず、まず「うたがって」かからなければいけない・・・というのが鉄則なのですが、今回、それをぶち壊す人物がいるんですね。

2章の事件は、熱海(こっちがメイン)と東京が舞台になっているのですが、当然、東京の事件について専門に捜査をしてくれる「警察」が必要になってくるわけです。
熱海の警察署で待っていると、東京からの捜査情報が届けられます。

「・・・・・・・・・。で、これを調べてくれた警察官は、だれかね?」
という質問に、当然のように出てくる名前は、
「警視庁の十津川警部と、亀井刑事です。」
だったりする。

待ってましたっ!

どこかからか、声がかかりそうなシーンですな。

残念ながら、名前だけの登場なのですが、西村京太郎氏の作品ということで、この名前を読んだとたん、

「よし、東京関係の情報だけは、100%事実と考えてOK!」

なぁんちゃって決め付けていたりしてね。
ま、西村ファンなら当然の結果ってことで・・・・・・・友情出演、笑って終了。





このゲームには、3本の長編(それほど長くないんですが)の他に、謎解きの部分だけを楽しむショートミステリー集が収録されています。
こちらは、長編とは完全に独立しておりますから、ちょっとだけ空き時間がある・・・という5分程度の時間つぶしにも推理ゲームが楽しめます・・・ということになっています。

このショートミステリーですが、本編3本を全部クリアすると、さらに「おまけ」問題が増えることになっております。
クリアしないとプレイできない「おまけ」がある・・・というのは、近年のRPGなどにありがちな設定なのですが、推理ゲームにもそういう場所があるのは、ちょっと楽しいですね。




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