矛盾


昔々、あるところに、武器と防具を売っている男がいました。
男は、自分の商品がどんなにすぐれているのかをPRするために、こんな説明をしたのです。

「この矛(ほこ)は、最強の矛だ。
 この矛に貫けない物は、無い。
 これを買って戦場に出れば、一躍、英雄だぞ。

 この盾は、最強の盾だ。
 この盾を壊せるものなど、まったく無い。
 これを買って、持っていれば、戦場に出ても、絶対に安全だぞ。
 
 さぁ、買った、買った!」

もちろん、すぐに、お客からつっこみが入りました。

「その矛を使って、その盾を攻撃したら、いったいどうなると言うんだね?」

矛盾・・・・・という言葉は、こうして生まれたそうです。



おいおい、いったい、なに、中学校の国語の時間をやりなおししているんだよ?



私が、つっこみをくらいそうですね。笑
でも、今回、この昔話と同じ内容なんで、まぁ、がまんしてくださいよ。




DQMジョーカーの攻略がちょっぴり進みまして、現在、私のパーティは、わりと作成が簡単な「大魔王様」チームが活躍していてくれます。
脱!魔王軍団・中間管理職チームですね。

今後、さらに、配合手順が面倒な魔王を作成しようと考えているところです。


チーム編成が、このあたりまできますと、経験値の必要量も普通ではありません。
楽をして、いっぱい経験値がほしい・・・・・という、勝手なことを考えているのですが、このゲームには、メタルスライム、はぐれメタル、メタルキングなど、1匹たおせば、いっぱい経験値をくれるようなモンスターが、野生でわらわらと出現するような「島」は、ありません。
   (一応、パラパラと出現はいたします)

どこかに、いい場所はないものだろうか?

さがしたのですが、甘くはなかったですね。




こうなると、たよりになるのは、デオドラン島にある「魅惑のメタル・エリア」ということになります。

デオドラン島という場所には、ゲームの中盤くらいに到達できるのですが、初めて行ったころには、この特別のエリアを利用することができません。
でも、物語が進んで、主人公が10個の「マデュライト」を集め、バトルGPの決勝戦に進むことができるようになった後、特定の作業をすれば、そのつど入れてもらえる「エリア」ということになっています。

文字通り、終盤戦の経験値かせぎの場所と言っていいのでしょう。

このエリアには、メタルスライム数体、はぐれメタル(常時2体)、メタルキング(1体)がいます。メタルスライムと、はぐれメタルは、たおして数が減れば、追加補充されることになっています。
1回のチャンスにつき、エリアにいられる時間は、たった150秒だけですが、他のどんな場所よりも、効率よく経験値かせぎが可能と言えます。




この、たいへんにありがたい場所に入れてもらうためには、毎回「スライム狩り」ともいう、作業をしなければならないことになっています。

300秒間に、○○体のスライムをたおすことができたら、150秒、魅惑のメタル・エリアに入る権利をあげましょう・・・・・・・というわけです。

この「○○体」の数は、1回チャレンジするごとに増加し、最大数になると、24体に固定します。
ここで登場するスライムは、最初の島にいる、本当に弱い「スライム」とは異なっていて、少々強めです。
でも、このエリアを利用できるくらいのチームであれば、当然のように一撃必殺。
「ひらり」とかわされない限り、問題はないはずです。
  (スライム相手にてこずるようでは、エリアに入っても、メタルに勝てません)

300秒あれば、相手を探し回ったとしても、充分余裕で24体をたおすことができるはずなのです。

でもね・・・・・・・・・



そこは、ゲームですから、ちょっとだけ「いぢわる!」がされています。

この「スライム狩り」に出てくるスライムは、アストロンが使えるという設定になっているんですよ。


   注:アストロン
   使用したターンのみ、すべての効果を受け付けない完全無敵状態になる魔法
   かならず、ターンの最初に発動することになっている。
   魔法対象、自分1体。バトル時専用。


スライムそのものは、ちっとも強くないのですが、相手がバトルの最初に最優先順位でアストロンを使ってくると、そのターンの自軍の行動はまったくのムダになります。したがって、たおすまでに、よけいな時間が必要になってしまいます。

つまり、24体のスライムは怖くもなんともないけれど、「時間切れ」が、なにより問題という話なのです。

アストロンの消費MPは、たったの2ポイントですから、相手がどんなMP設定のスライムなのか知りませんが、複数回使用できることになります。
これ、3ターン連続で使われたりすると、もう、ムッカァ〜ッ!大激怒状態です。

冗談ぬきで、アストロンという魔法が大嫌いになったりしそうです。




アストロンが原因で、「時間切れ」にされるのは面白くないので、プレイヤーは、なんとか回避方法を考えます。
このゲームでは、最初から相手のモンスターの場所が見えています。
相手の背後から、接触すると、自軍が先制攻撃できる可能性が増加します。
スライムがとまどっている間に、さっさと「ベチッ」とたたいてしまえば、アストロンの心配がありません。
ですから、どうせ接触するのであれば、後ろからぶつかれるように、移動時にコントロール・ボタンを微調節してみる・・・・・とかね、まぁ、いろいろやっているわけですよ。

でも、なかなか完全回避はむずかしい。苦笑




一方、自軍の行動なのですが、よけいな時間をつかわないために、AIにまかせて「たたかう」を選択してしまうことが普通でしょう。
この際、うっかり「作戦」を入力しておくと、単純打撃攻撃以外の行動をとられてしまうことがありますので、それをふせぐために、私は、もっぱら「特技つかうな」を選択するのが常になっていました。




そんなある日、たまたま、「スライム狩り」の前にやっていた配合作業などが影響していたのか、1体のモンスターの「作戦」が「ガンガンいこうぜ」のままになっていたのです。

この「作戦」の場合、魔法や技を使う場合がありますが、あくまでも攻撃が最優先という設定なので、まぁ、今回はそのままでいいか・・・・・と思いながら、「スライム狩り」をつづけておりました。

そして、相手のスライムが、アストロンを使ってきたんですよ。

うにゃぁ〜っ、うっとおしい・・・・・


この時です。
「ガンガンいこうぜ」のモンスターが、予想外の行動に出ました。


「いてつくはどう」をぶっぱなしたんです。



   注:いてつくはどう(凍てつく波動)
   相手にかかっている、あらゆる能力アップ、反射特技などの効果をすべて打ち消す魔法。



えっ?!




次のテロップが表示されるまでの時間は、1秒あったでしょうか?

その、きわめて短い間に、私の頭の中で、例の「矛盾」の小話が、パァ〜ッと展開したんです。



あらゆる効果を受け付けない、完全無敵状態をつくるアストロン


VS


相手にかかっている すべての 魔法効果を打ち消す いてつくはどう




・・・・・・・・・・これって、どうなるんじゃい?

矛盾 ですわな。





結果は、次の瞬間に、あっさりと表示されました。



スライムAたちに かかっている すべての まほうこうかが かきけされた!



ドラゴンクエストの世界において

「いてつくはどう」は、「アストロン」より順位が上だったのです。






おぉっ!
そういう、設定だったのか。

全然知りませんでした。

本家、ドラゴンクエスト・シリーズで、最初に「いてつくはどう」を使ってきたのは、だれでしたっけ?
少なくとも、DQIIIの最後の敵「ゾーマ」は、これを使っていました。
1988年のソフトです。
それには「アストロン」も存在していました。

・・・・・・・てことは、なにかぃ?


ドラクエに登場する魔法のことくらい、全部知っているさ!

なぁんて、こっそりうぬぼれていたくせに、実は、19年近くも知らないままというか、考えてみたこともなかった事実があったわけですね。

あきれる・・・・というか、ちょっと感動でした。





知らないことを知っただけで、充分有意義だったんですが、肝心の、この「アストロン」と「いてつくはどう」の関連については、有効性云々がよくわかりません。

「いてつくはどう」は、「いじょうかいふく」「たたり」などのスキルにSPを配分していけば覚えられるのですが、当然のように、それを覚えているモンスターばかりがいるわけではありません。
また、「アストロン」の有効ターンは、たった1ターンなので、次のターンにも相手が使ってくるかどうか、まったくわからない行動に対して、あらかじめ時間をさいてまで、行動指示の操作をしておく必要があるかどうか疑問が多すぎるわけです。

というわけで、たぶん、これからも

     うにゃぁ〜っ、アストロンだ、うっとぉしいっ!

とか、思いながら、普通に単純攻撃をくりかえしていくことになってしまうのではないかと、考えているところです。


                                               もどります




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