「常識」って、なんだろう?



日常生活を送るために、知らないままでいると困る場合が発生するような「知識」、いくらなんでも知らないはずはないだろうというような「知識」・・・・・こういうものが、「常識」なのだろうと、大雑把に考えていたのですが・・・・・・・・



書店に並んだ本の宣伝文句に
「いまさら、だれにも聞けないような、常識とされていることをきちんと知りたいのなら、この本で身につけましょう・・・」
ってな、ことが書いてあると、つい、手が伸びてしまったりします。

この種の本、ちっともレアではありません。わりといろんな出版社から出ています。
ということは、なにかい?

世間では、「常識」「常識」と言っているけれど、実は、きちんと万人に理解されていないまま「知っていて普通」と思われてしまっていることが、ごろごろと転がっているってこと?

それ、全然「常識」と呼べるレベルのものじゃないと思うのは、私だけなんですかね?





なんとなくフラフラと通りかかった、大手スーパーマーケット「ゲーム販売コーナー」にあった、

監修 日本常識力検定協会
いまさら人には聞けない 大人の常識力トレーニングDS


ついついゲットしてしまいました。

近年、こういう「大人」の各種「トレーニング」ゲームって、多いですね。
でもって、どのゲームも、やたらと「題名」が長い。

あ、このゲーム、面白かった。ぜひ、あの人にも、すすめてあげたい!
・・・・・・・と思っても、パーフェクトに「題名」が思い出せることがないくらい、長い!

類似ゲームが多いので、ちゃんとした「題名」を教えたいのに、全然ダメだったりしてね。





とりあえず、かる〜いゲーム感覚で、「いまさら人には聞けない」常識というヤツを、お勉強できてしまうのなら、ためしてみるか・・・・・・・・
と、スタートしてみたのですが、
「初期状態のあなたの常識力は、どれくらい?」
ということを、調べておくための問題に答えている時点で


おい、これって、本当に世間の常識なのか?!


と、何度も思ってしまいました。

たとえば、
「1光年。具体的に距離にしたら、どのくらい?」

知るかっ、そんなもん!!

てなもんです。

このゲームは、たいてい答えが4択になっております。
しかし、25%の割合で、たまたま「当たって」成績評価がよかったとしても、それは、根本的になんの意味もありません。
成績よりも、知らないことがあったら、すなおに「覚え」て、自分の知識にすることこそが重要ということになります。


でもね、この問題を例にあげるとすると、

「1光年って、どういう意味?」

という質問であるとしたら、この「答え」は、まぁ常識のうちだろうと思います。
義務教育で、習うことですから。

しかし、その具体的な数字というのは、どうでしょう?

ためしに、試算してみます?
光というのは、ものすごいスピードで進むもので、たった1秒に地球を7周り半できるとか聞いています。
と言っても、すでに、「地球を7周り半」という距離が実感としてピンとくるものではありません。
なんかねぇ、30万Kmくらいらしいです。私の「知識」は、ここ止まり。
    (私の、距離という認識を超えちゃっている数字だったりします。)

この「光」が、1年かかって進むことができる距離が「1光年」です。

1秒で、30万Kmですから、
1分で、  30万 × 60
1時間で、 30万 × 60 × 60
1日だと、 30万 × 60 × 60 × 24
1年で、  30万 × 60 × 60 × 24 × 365   ・・・・・・・です。


おぉ〜い、電卓どこだぁ     の、世界ですね。

だいたい、9兆4600億 Km くらいです。




こういう「数字」、特殊な分野の職業の人とか、天文学に興味がある人ならば「常識」なのかもしれませんが、一般人は、知らなくて普通なんじゃないかと思います。



つまり、世の中には、いろんな分野の知識があって、その分野にたずさわる人にとっては、「常識」であっても、それ以外の人には、まったく知られていないことというのが、山ほどあるわけです。

普通の日常生活には、いっさい「出てこない」ような、「常識」が、あっちにも、こっちにもドッサリころがっていたわけですよ。

したがって、トレーニングの結果は、当然のように、散々でした。
それでも、「結果」としては、私は、標準よりも「常識がある」と評価されたのです。


あんなに、ボロボロで、「常識がある」の?


それって、変でしょ?
なんか、笑っちゃいます。



そもそも、トレーニングの問題が表示されるとき
「簡単」「普通」「難しい」「とても難しい」
といった具合に、ランク分けが存在しているのですが・・・・・・・

常識」なのですから、「簡単」と「普通」はともかく

難しい」とか「とても難しい」ことなんかは、「常識」ではないはずです



これらは、「関係者には、常識だけれど、それ以外の人には、むずかしいかもよ?」・・・・・という意味程度に考えていけば、いいことなのでしょう。

中には、私自身が
「これは、私の専門分野だ。」
と思う問題もあります。
当然、「常識」です。正解できます。
でも、その専門分野にいる「私」が、
「こんなこと、一般人は、知らなくてあたりまえだ。」
と、考えている内容がこのゲームでは「常識」として、扱われているわけです。

えぇ、あれも、これも、「常識」じゃねェっス!!





一言に「大人」と呼んでいますが、「大人」の範囲って、ものすごく広いです。

「大人」になりたて、成人式をむかえたばかりの、ピッチピチの若い20歳の方もいます。
社会人、真っ最中、油がのりきった世代の「大人」もいます。
このゲームをプレイしている人が、どれくらいおられるか疑問ですが、80歳、90歳、100歳だって当然「大人」です。

学校の歴史の授業にでも登場するようなことならばともかく、20代の若き「大人」にとっては、
「そんな、生まれる前のことなんか、知っているはずがないよ!」
ということは、いっぱいあるでしょう。
でも、実体験してきた世代の「大人」にとっては、常識として知っていることだったりもする。

高齢者にとっては、チンプンカンプンの最先端知識・技能というものは、世の中にあふれているようですが、若い世代の「大人」たちには、
「知らなきゃ、社会生活についていけないよ!」
というくらい、あたりまえのことにすぎなかったりする。

年齢によっても、「常識」の範囲は、異なっているわけなんです。




男性なら、知っていてあたりまえだけれど、女性は、知らなくて普通という「常識」があります。その逆もあります。

性別によっても、「常識」の範囲は、異なっていることになります。



職業によっても「常識」はさまざまです。
住んでいる地域によっても「常識」は、違ってきます。
生活環境によっても「常識」は、いろいろ異なっていることでしょう。


私は、このゲームを監修している「日本常識力検定協会」の詳細を知らないのですが、「常識力」を「検定」しようとしたら、ちょっとやそっとのことではできないだろうと思っています。

「英語検定」とか「漢字検定」などとは、全然違うことになりそうです。


「常識」とは、何か?

・・・・・・・・ゲームをプレイすればするほど、どんどんわからなくなっていくばかりです。




ですから、ここはひとつ「常識」という部分を削除してしまいましょう。
替わりに追加するのは「知識」かなんかでいいんじゃありませんか?

いまさら人には聞けない 大人の知識力トレーニングDS



・・・・・・・なんか、こっちの方が、普通っぽい自然な感じがします。

なにしろ、私の場合、最初の検査がボロボロで、その後も、のろのろと進行。さほど画期的進展も見られませんから、今後も、覚えられることは、いっぱいあることだろうと思います。

1つ1つの問題に、丁寧な「解説」がついているゲームですから、クイズ感覚を楽しんだ後、きっちりお勉強もできてしまうという、お役立ちソフトですね。




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