不死なる物についての笑い話

ファイナルファンタジー X と 昔(?)話



フィクションの世界では、さまざまな「不死の物」が登場します。
斬ろうが、突こうが、銃で撃とうが、燃やそうが・・・何をやっても、殺すことも消し去ることもできない敵が襲いかかってくる・・・これは、怖い話です。

もちろん、たいていの場合、特別の金属(たとえば銀)で作られた銃弾とか武器を使用すれば、たおすことができる・・・・・とか、限定された方法で攻撃すれば、勝つことができる・・・・・とか、弱点が設定されているみたいですね。
じゃないと、話が解決しませんから。笑




ファイナルファンタジーXに登場する、最後の敵、名前をシンといいます。
1000年前、突然、スピラの世界に出現して以来、あちこちの町や村を襲って壊滅状態にし、人々を苦しめ続けている、巨大な魔物ということになっています。
     (物語が進むにつれて、こいつの正体も判明してくるわけですが・・・)

これが、いわゆる「不死なる物」なんですね。

あまりにも巨大な魔物であるため、普通に攻撃しても太刀打ちできません。
たった1つだけ、シンに勝てる方法というものが伝えられていて、ゲームのヒロインも、その方法「究極召喚」というものを入手するために、旅にでることになっています。

ところが、困ったことに、この方法を用いてシンをたおしたとしても、なぜか、何年かたつと、ふたたびシンはよみがえってしまうことになっているのです。
理由は、わかっていません。
     (プレイヤーは、シナリオをすすめて、この理由を知ることになります。)

さらに、困ったことには、シンをたおすことができる「究極召喚」を使った本人は、シンをたおすことと引き換えに、必ず死んでしまうということになっているのです。

せっかくたおしても、何年かたって、シンは復活してしまい、もう1度たおすことができる力を得た人がでてこない限り、やりたい放題ということになってしまうわけです。

なんて迷惑な、ラスボス!



コーラのおまけとして登場したFFX主要キャラ



ゲームの舞台になっているスピラという世界の人たちは、ほとんど、このシンというものの正体について、なぁんにも知っていません。
なにしろ、1000年もの間、ほぼ、無為無策でいぢめられ続けている世界ですからねぇ。
最初から、なんか、あきらめの境地。
自分の身を犠牲にしても、シンをたおそうという崇高な志と、さらに、究極召喚を入手できる優秀な能力を持った「召喚士」と呼ばれる存在だけが、わずかな希望という悲しい世界だったりします。

でも、ゲームが進んでいくと、敵の正体がだんだんとわかってくる。

実は、唯一の方法とされていた「究極召喚」という技は、あまり意味のない行為であって、本当にシンを消滅させようと思うのであれば、復活の元を断たなければいけない・・・ということがわかってくるわけです。

「究極召喚」は、シンをたおす力があるのですが、シンを作り上げている核みたいな存在(エボン=ジュ)は逃げてしまうわけです。
この核が、「究極召喚」で呼び出された「召喚獣」をのっとって、何年か後には、またシンとなって登場する・・・・・この繰り返しだったことがわかるのです。

核であるエボン=ジュをたおさなければ、シンをたおしたことにはならない。
主人公たちがすべき行動は、決まるわけなのですが・・・・・・・




このシナリオが進んでいくにつれて、気になってならないことが出てきたんです。



どこかで、このネタ、聞いたことがある・・・・・・・・・。



強い魔物がいて、それを、だれかが苦労してたおす。
魔物は死ぬのだけれど、なぜか、それを倒した人が、その魔物に変化してしまって、また人々に襲い掛かる。
いつまでたってもきりが無い。



なんだっけ、この話?



不死の物をあつかった物語というものは、世界中にいろいろありますから、そういうものの1つだったのかもしれませんが・・・・・・・
それにしても、気になる。

私の、こういう「気になり方」というのは、たいてい、オチがある場合なんです。
世界各国の神話とか伝説の類を読んで、記憶にひっかかっていた・・・というケースではなくて、もっと別のなにか・・・・・・・・

でも、思い出せない。笑



ファイナルファンタジーXの発売は、2001年7月ですからね、もう何年気になったままだったことか。大笑



この謎が、解けたんです!


ついに、思い出した!!・・・・・わけじゃないんです。

そこまで、記憶力、ずばぬけておりません。

たまたま・・・つうか、たぶん、ほとんど偶然だったと思います。



2006年11月に、ゲゲゲの鬼太郎DVDboxを買ったんですよ。
完全予約限定生産という、TVアニメーション第1シリーズ、第2シリーズです。
第1シリーズの放映は1968年です。まだ、白黒。
第2シリーズからカラーになって、1971年です。

なつかしくてねぇ・・・・・・はい、私、リアルタイムで見ていた人ですから。

これを、ちょっとずつ再生して楽しんでいました。


その70年代バージョンの第15話「牛鬼」という話です。

巨大なクモのような身体に、牛のような頭部がついている妖怪が登場します。
これが、海から出現して、あばれまわるものだから、鬼太郎が退治してしまいます。
ところが、「牛鬼」というのは、「不死なる物」でして、だれかが「牛鬼」を殺すと、殺した人が「牛鬼」になってしまうという困った相手。
やがて退治した鬼太郎が「牛鬼」に変化してしまってあばれだす。
さぁ、どうする?!・・・・・・・という物語ですね。


ああぁ〜っ、これじゃん!!


なんか、驚いたというか、むしろ、笑っちゃったよ。
そうかぁ〜、ゲゲゲの鬼太郎だったのか・・・・・・・



この「牛鬼」、最初週刊少年マガジンに前後編で掲載されたのですが、たぶん、このコミックス版、さがしたら、物置のどこかにあるだろうなぁ。(捨てていないはずだから。)

「牛鬼」になってしまった鬼太郎君がどうなったかというと・・・・・アニメでは、1000年前に同じ牛鬼を封印した迦楼羅(かるら)様の力を借りて、牛鬼を火山の火口に誘導することになります。
火口に落下した牛鬼(の本体)は、熱さのあまり、身体から逃げ出すんですね。
本体は、気体のような妖怪で、迦楼羅様に捕まってしまいます。
本体が出ていったので、鬼太郎は妖力をとりもどして、無事、火口から生還する・・・ことになります。



実は「気体」型妖怪にとりつかれた人間が「牛鬼」になってあばれまわるという話で、身体を殺されても、本体の「気体」妖怪は逃げてしまい、殺した相手に乗り移って、次の「牛鬼」を作ってしまっていたことになります。

ほらね、FFXのエボン=ジュとシンの関係と類似するでしょ?



ようやく、何年来のひっかかりが解けて、スッキリいたしましたぁっ!


それにしても、ファイナルファンタジーとゲゲゲの鬼太郎に、同じタイプの設定が存在しようとは・・・・・・・フィクションの世界って、面白いものだと思いました。




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