レベルUPと考えるプレイ



私がよく利用しているゲーム攻略サイト「ワザップ!」は、多種多用のゲームを扱っています。
管理人さんの仕事は、ゲームごとの「場所」を提供すること。
各々のゲームについて、裏技・攻略などの投稿をするのは、サイトの利用者です。
書き込みをされた利用者からの「攻略疑問」に返事を書くのもサイトの利用者ということになっています。

利用者どうしのやりとりによってできあがる攻略サイトというのは、面白いと思います。



RPG関係の「質問」の場所を見にいくと、わりとありがちなのは
「敵○○○○に勝てません。やり方を教えてください。」
という、類の書き込みです。

返事を見ると、2種類に大別されます。

1つは、XXXXXをこうして、○○○をこうやったら勝てます・・・というふうに、効果的な攻略方法が紹介されているケース。

もう1方は、「レベルを上げて出直しなさい」・・・というケースです。



パっと見、後者の返事は、無責任みたいに思われるのですが、実はそうでもないんですよ。

というのは、質問をしている人の「現状」を読むと、やたらと低いレベルで、ボスだれそれに勝とうとしている場合がたいへん多いからです。



今時の有名ゲームというか、人気があって「売れている」ゲームというのは、買ってくれた人が最後までプレイできるように、いろんな企業努力がされています。
   (TVゲーム流行初期のように、理不尽なことを要求するソフトでは、売れません。)
経験値をためて、レベルUPできるようなシステムの場合、たいてい、時間をかけて強くなっていれば、先に進める。笑

もちろん、各々の敵をよく知れば、攻略方法というものが見えてくるので、それさえわかれば、低いレベルであっても、無事突破していけるということになります。これが、醍醐味というヤツです。

つまり、なんでもいいから、先に進めればいい・・・と考えるのであれば、とりあえず強くなればどうにかなってしまいます。
そんなのは、面白くない・・・と思うのであれば、どうすれば勝利できるのか、考える必要があるんですね。(ものすごく、あたりまえの話でしょ?)



ある程度、レベルがあって、勝利するための最低条件が整っていそうなのに、非常にクセのある敵が登場したりして、行き詰ってしまうことはあります。
この手の「質問」の場合は、返事をする側も承知していることなので、
「ああして・・・・・こうして・・・・・」
と、書き込みがされるわけです。


でも、時間をかけて、レベルUPさせることはしていない。
どうやったら、勝てるのか、自分で方法を考えることはイヤ。
・・・・・だから、教えて。

という、おいおいな「質問」が意外に多いんです。苦笑
「レベルを上げて、出直しな。」
と返事が書き込まれるのも無理ないと思いますね。





TVゲーム流行初期には、ある程度のレベルに到達していないと、次に進むことが到底できないようなゲームがいっぱいありました。
プレイヤーは、ちょっと「あぶないな」と思えば、積極的に経験値かせぎをしたものです。

でも、メーカーさんが上手になったというか・・・すぐれもののゲームだけが生き残ってきたというか・・・いつの間にか、普通に進んでくれば、そのまま次に行けるようなゲームが主流になってきました。

たぶん、このへんでカン違いが起きるんでしょうね。

「普通に進んでくる」と言っても、プレイヤーごとに、だいぶ状況は違っているんです。

バトルは必ずこなし、ダンジョンのすみずみまでチェックしたがる人もいれば、敵と出会っても逃げられるものなら逃げてしまい、行ったこともない部屋だの洞窟がいっぱいある人もいるわけです。
両方とも普通のつもりでプレイしていたら、レベルは開く一方でしょう。

メーカーさん、いったいどのくらいを「普通」とみなして製作しているんでしょうねぇ?

まぁ、探索せず、逃げまくりというのが「普通」扱いでないことだけは、確かだろうと思います。



ゲーム攻略誌の「やりこみ報告」などを読むと、
「レベル○○で、完全クリア!」
という記事がよくあります。

びっくりするような低いレベルであのゲームをクリアしてしまった?!・・・すごいっ!!・・・という報告ですね。

たぶん、こういう記事を読んで、ますますカン違いしている人がいるのだろうと思います。

レベルが低くても、簡単にクリアできるんだ・・・・・・

違いますからね。
レベルが低くても、だれでも簡単にクリアできるものなら、商業誌のネタにはならないんです。

この種の「やりこみ報告」を成功させるためには、そのための情報収集、下準備、表に出ない場面で時間と努力が積み重ねられていることなんです。

「簡単にクリア」したいのであれば、むしろ、なぁんにも考えずに、まずはひたすらレベルUPしちゃったほうが楽なんですよ。ここんところを間違えちゃいけないなぁ。笑



なんらかの攻略方法というものがある場合であっても、それなりのレベルがないと、どうしようもない敵というのは、いっぱいいます。
雑誌ネタになりそうな究極プレイをする予定でないのなら、自分の腕前に見合った経験値かせぎはしたほうがいいでしょう。





私は、どっちかというと経験値かせぎの作業が好きな人で、RPGのレベルUPは、あまり苦痛なくできてしまいます。
というか、スーパーファミコン時代あたりまでは、レベルUPだけで突破してきたようなプレイヤーでした。

笑い話にしかならないようなプレイがいくつもありまして・・・・・・・




ファイナルファンタジーIVの地底世界に幻獣の町というのがありまして、そこの幻界図書館の奥に「幻界」の支配者である幻獣王様と女王様がいるんです。

幻獣というのは、近年「召喚獣」という名称で呼ばれているものですね。

パーティメンバーの1人がここで生活していたことがあって、王様も女王様もたいへんに友好的なんです。
でも、彼らをバトルに召喚できるようにするためには、ゲームのお約束で、1度バトルをして、完全勝利をおさめなければならないことになっているのです。

王様に勝利できれば、リヴァイアサンが、女王様に勝利できれば、アスラが召喚できることになります。

順番がありまして、先に女王様の信任を得ないと(バトルで勝利してみせることです)、王様とのバトルはできません。
    (一般のお話はできるんです。)

この女王様とのバトルに勝てなかったんですね。



アスラの行動パターンというのは、通常時には、自分にプロテス、ケアルダ、レイズという3種の魔法をかけることになっています。

プロテス:物理防御力をUPさせる魔法
ケアルダ:HP回復魔法。回復量、大
レイズ:戦闘不能を復活させる魔法

こっちが、攻撃しなければ、相手も攻撃してきません。
攻撃された場合には、反撃攻撃が出されます。

相手には、プロテスがかかっているので、物理的なダメージが取りにくくなっています。
ろくにダメージがとれないのに、さっさとケアルダで回復されてしまいますから、ちっとも敵のHPが減っていきません。

初めて幻獣の町に到達した時点では、どうにも手も足も出せなかったんです。
まぁ、私だけじゃなく、たいていのプレイヤーさんが、普通にバトルをしかけたところで、勝利することはできないでしょう。
負けないけれど、勝てない相手・・・というわけです。


でも、勝ちたい!
どうすればいいのか?


単純に考えれば、方法は2つです。


相手がプロテスをかけ、始終ケアルダでHP回復を行っても、それを上回るダメージをあたえることができるくらい、高い攻撃力を入手すること・・・・・これが、1つめです。
レベルUPして、強いパーティになるまで待てばいいことですね。

     いつのことだよ、それ・・・・・と言われてしまいそうです。


じゃぁ、もう1つの方法、このバトル条件を承知の上で相手に勝てるようにする方法を考えだしてしまいましょう。
相手がプロテスやケアルダを自分にかけても、それがムダになるようにしむければOKです。
たとえば、バトルスタート直後に、相手にリフレクをかけます。

リフレク:魔法を反射することができるようになる魔法

そうすれば、プロテスもケアルダも反射されてしまいますから、相手はダメージを回復することができません。防御力も通常のままです。
これならば、勝てるわけですね。
ちょっと考えれば、むやみにレベルUPしなくても、ちゃんと、攻略方法はあったんです。



ところが、初めてプレイした時の私は、前者を選んでしまったんですよ。
というか、ろくに考えようとしていませんでした。

あ、ものすごく強い相手だわ。後回し、後回し。
先にできることをやってきて、その間にレベルも上がるだろうから、強くなったらもどってこよう・・・・・たしかに手段の1つではありますが、まぁ、今顧みると、のんきなプレイヤー。



いえね、今、できないことがあったら、先にできることをやっておいて、できるようになるのを待てばいい・・・というのは、正論の1つなんです。

いろんなRPGの「質問」を見ていると、ちゃんとワケ有りで「じゃま」をしていると思われる人が配置されていたりする場面に出くわした時、普通なら
「あぁ、そっちは後の話なんだな。先にすべきことは、なんだろう?」
と、考えることになります。
でも、先にできることは、まったく探さないで、その「じゃま」している人をどかす方法だけをさがしているプレイヤーが結構いるんですよ。

もうね、「じゃま」な人をどかそうと思い込むと、他の道が全然目に入らないのね、きっと。

たいていの場合、やることをすませてしまえば、こういう「じゃま」な人は、勝手にいなくなってくれるものですから、あっちこっち、できることを探してみる余裕を持ってもらいたいものです。



バトルの勝ち方の場合には、いい方法というものがあるかもしれないので、いろいろ考えてみるほうがいいかもしれません。
でも、のんきな私がやったように、いずれ強くなればクリアできる・・・これも厳然たる事実ですから、「手段は1つ」なぁんて、思い込まないほうがいいでしょう。




せっかくですから、もう1つ、恥さらしなエピソードを紹介します。

今回は、ファイナルファンタジーVI、「狂信者の塔」の攻略です。

ここの最上階に、ボスとして登場するマジックマスターという強敵がいるんですよ。
どのへんが問題なのか・・・・・というと、相手のHPを0にした時、必ず「アルテマ」を使ってくることになっている点です。

FFVIのアルテマは、最強魔法の1つで、全体攻撃です。
マジックマスターの魔力が高いために、全員に約6000ポイントのダメージがきます。
アルテマは、リフレクをかけておいても反射することができない魔法ですから、味方のHPが全員6000以下だったりすると、必ずゲームオーバーになってしまいます。
6000は、でかいです。

さぁ、困った。


のんきなプレイヤーですから、考えることは単純ですね。
1人でもいいから、HPが6000以上あって、敵のアルテマに耐えることができればOKであろう・・・・・・そう考えちゃったんです。
     (間違っちゃいねぇなぁ。)

パーティ・メンバーを最大HPが高いキャラにそろえて、HPに関係するアクセサリーを装備させたりしましてね、もちろん、経験値かせぎをしてレベルUPもしました。
時間はかかりましたが、みごとクリア。


でもね、これ、当然もっと楽な攻略方法があったんです。


「リレイズ」という魔法がありまして、この効果は、戦闘不能(HPゼロ)になった時、自動的に1回だけ復活できる・・・というものだったんです。
魔石「フェニックス」を装備していると、覚えることができるという魔法でした。

これをあらかじめ味方にかけておけば、たとえ、敵のアルテマで全員が戦闘不能になっても、直後に回復できることになりますから、全滅しなくてすむことになるのです。
これが、正規の(?)攻略方法ということですね。笑

リレイズを覚えていて、使えるキャラが必要ということになりますが、時間をかけて経験値かせぎをしてHP6000以上にするよりも、断然こっちの方が簡単です。
今、私がこの場所の攻略方法を質問されたとしたら、まよわず、リレイズの方をおすすめするでしょう。

なんで、そんなに便利な方法があるのに利用しなかったのか・・・というと
この魔法、FFVIが初登場で、なじみのないものだったんですよ。
フェニックスの魔石で新魔法を覚えてはいたのですが
その利用方法をきちんと理解できていなかった・・・ということになります。
魔法の効果説明くらい、ちゃんと読んでおけよと、自分に言いたいですね。汗



なんか、毎回のように、ろくに考えないものだから、時間ばかりかかかる攻略をしているように見えますね。

恥ずかしながら、実際そうだったので、なぁんも言い返せません。

でも、さすがに、このあたりで目覚めまして・・・・・最近では、
「レベルUPの力押し以外に、勝利方法はないものか・・・・・?」
と、ちゃんと頭を働かせる方向に変化しております。

近年のゲームには、レベルUPだけでは、どうしようもなさそうな
クセのある難敵があちこちに登場するようになりましたので
頭を使わないで進むことが不可能になりつつあるだけかもしれませんが・・・

これ・・・少しは、ボケの予防に役立つでしょうか?



RPGを攻略する上で、レベルUPのための作業と、「考える」こと、この2つは両方とも無視するわけにないかないことだと思っています。

この両方ともをやらずにいて、楽してどこかに「質問」を出し、「答え」を知ろうとしても、たぶん期待するような返事はもどってきません。

ゲームの話だけじゃなくて、一般の生活面でも似たようなことは、いっぱいありそうなので、できる限り、自分で道を探す努力は続けていきたいと思っているところです。




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