レベル上げ問題に改善の余地あり?



くりきんに登場する「菌」には、それぞれ、3種類の特徴があります。


まず、サイズ
S、M、Lがあって、Sサイズは増殖スピードが早いけれど、攻撃や防御が低め。
Lサイズは、攻撃や防御は高めだけれど、バトル場に持ちこめる数が少なく、増殖も遅いです。
Mサイズは、まぁ、その中間ですね。

バトルする場所の温度の好み。
高温だと、増殖しやすい菌、低温だと、増殖しやすい菌があります。
この2種は、逆に温度が自分の好みと異なっていると、増殖しにくくなります。
中間の温度が好きな菌もいて、それは、温度によって増殖スピードが変化しません。有利にも不利にもなりにくいことになっています。

バトルする場所のPhの好み。
酸性だと増殖しやすいけれど、アルカリ性だと増殖しにくい菌があります。
アルカリが好きで、酸性が嫌いな菌もいます。
中性が好きなので、どんなPhでも、増殖スピードに影響がない菌もいます。

ジャンケンと同じ感覚で、石(ソリッド)は剣(エッジ)に強く、剣は葉っぱ(ヴェール)に強く、葉っぱは石に強いという決まりがあります。


これだけ、特徴があると、バトルの場所に適当な菌を出しただけじゃ、勝てないんですよね。



敵を知り おのれを知っていないと 

百戦したって 負けっぱなし!




・・・・・・・・そういうゲームだったりします。

入手できる菌の種類が増加するにつれ、物語がすすむと、どんどんバトルに勝利するための準備に時間がかかることになっていきます。

つまり、相手が出してくる菌に勝てる種類の菌をゲットし、それなりのレベルまで育てておかなければ、先に進めなくなってしまうんですね。

10章をすぎるあたりから、この傾向が強くなります。



そのあたりから、普通の学園・めざせ菌バトルチャンピオン(?)という、正々堂々、太陽の下で大手をふって、健康的にすすむ物語ではなく、きな臭い「事件」が発生してきますので、プレイヤーとしては、シナリオの先が気になってなりません。

先が気になるのに、バトル・シーンが入るたびに、クリアできるまでレベルUP作業が要求されたりします。
まぁ、間違いなく物語はブツ切れ状態になっちゃいますね。



ちょっと想像してみても・・・・・
せっかく興味ある本を読んでいる最中なのに
     「ねぇ、お使いに行ってきてよ。」
と、おてつだいをたのまれてしまったり、
TV番組がいよいよクライマックスだというシーンで
     「宿題すんでいるの?」
なぁんて注意されたりしたら・・・

いっぺんで熱中していた気分がシラけてしまいますわな。

こういう類のことが、しじゅう発生してくるわけです。



う〜ん、これは、RPGとしては問題ありです。



多くのゲームでは、あらかじめ、どこかでそれなりの強さまで育てておいて、いっきにつっぱしる・・・という方法が利用できるのですが、このゲームでは、多種多様の「菌」を、こころゆくまで育てていたら・・・それだけで、どれだけ時間があっても足りません。

そもそも、レベルUP作業に利用できる「相手」というものが、限定されていますので、同じ条件、同じバトルを何度も何度も繰り返すことになります。
よけい、飽きやすいことになりかねません。


レベル上げに、ほとんど抵抗のない私が、首をかしげることですから、近年のサラ〜リとシナリオが進められるタイプのRPGゲームに慣れたプレイヤーさんなんかは・・・苦痛だったりしないでしょうかねぇ。


バトル1つ1つに、クリアのための謎解きがある・・・ということですから、たいへんに面白い設定のゲームだと思うのですが、もうちょっと、レベル上げは楽であってもよさそうに感じました。




シナリオ上のラストバトル間近の一シーン

左の女の子が主人公(女性選択の場合)

右の男の子は・・・ラスボスではありません
乱暴者のガキ大将タイプのクラスメイト
ゲーム初期には、何度も対立することになるのですが
やがて、たのもしい仲間として主人公をささえる1人になります



もう1つ、実はこっちの方がよほど問題なんじゃないか・・・ということがあります。

9章をクリアした後、使用可能になる「すれ違い感染」のシステムですね。

10章がスタートする時から、このゲームは通信が解禁になります。
他のプレイヤーさんと、通信バトルをしたり、「すれ違い通信」にあたる作業をして、どこかのだれかから、相手の持っている菌をランダムでもらってしまうことができるようになるのです。

このゲームでは、バトルで相手の菌を全滅させることができると、それを自分の菌にすることが可能ということになっています。
(通信バトルの場合には、全滅しても、全滅した人の菌はいなくなりません。勝った人のところに、そのコピーが届くと考えればいいでしょう。)

もし、とても強い菌をもっているプレイヤーさんと対戦できれば、それを自分の物にしてしまうことが可能なんです。



え・・・・・全滅させて勝てないと、菌をもらえないんだから、とても強い相手には勝てないだろうって?

勝ててしまうんですよ。

もちろん、強い菌をもっている相手が協力してくれれば・・・ですけれどね。



シナリオ上のラストバトル

うぅ〜む、だれが見ても、左側がラスボスというイメージですよねぇ

これ、右側が敵チームなんです

Lサイズなみの攻撃力と、Sサイズなみの増殖スピードを持つ
伝説(?)の菌、その名も「キンオブゴッド」

ひそかに私から「ジオン菌」と呼ばれている強敵
こいつを全滅させないとクリアできません

増殖スピードにまさる菌を選んで対決させたのですが・・・実は敗退
1体を入れ替えて、再挑戦でクリアいたしました



通信バトルの場合、相手にお願いして、バトル中に菌がなにもできない状況にしておいてもらえば、自分がかなり弱めであっても、楽々勝利できてしまうんです。

「負けてあげるから、ボクの菌をもっていきなよ。」
という、お友達がいたら、10章以降、どんな菌でも使える状況になっちゃうんですよ。

これ、正直言って、ゲームバランスなんかあったもんじゃありません。

ポケモンシリーズのスタート直後から、レベル100のポケモンを手持ちにして自由に使用できるようなものです。

一部のドラクエ・シリーズなら、背後に最高レベルの仲間モンスターをひかえさせておけるようなもの。

ファイナルファンタジー・シリーズなら、ゲームの最初から、無制限でバハムート・クラスを使い放題になっているようなものです。



いくら、特性に影響されることが大きいクリキンのバトルであっても、レベルが30も40も上だったら・・・問題になりません。
ごり押しで、つっぱしってなんとかなっちゃいます。


ポケモンの場合、通信交換でどんなに強いポケモンをもらうことができても、プレイヤーがそれなりに物語をすすめて「ジムバッヂ」を集めていないと、その「強いポケモン」を使うことができないしくみになっています。
想定外に「強い」、もらいもののポケモンは、プレイヤーの「言うこと」を聞いてくれないんですね。

でも、クリキンでは、いっさい条件がありません。
どういう形で入手した「菌」であっても、まったく問題なく、バトルに利用できてしまうのです。



これ、「すれ違い感染」で、ラッキーにも、とても強い菌をだれかからかもらってしまった場合にも同じことが言えます。



ゲットできれば、こっちのもの・・・つうわけです。



通信バトルや、すれ違い感染そのものは、楽しい仕組みなんですが、それが元で、ゲーム・バランスが狂ってしまうことが普通・・・というのでは、問題ですね。

強い、珍しい菌をもらうことができる・・・というところまではOKだとしても、それをバトルにそのまま持ち込めるということは、なんらかのチェックが入れられるようになっていた方が良かったんじゃないかと思いました。



つまり、「菌」という特殊なものをバトルする本体に設定しているため、いろんな問題点で、まだ改善の余地があるゲームということです。

問題の元になるいくつかの点は、逆に他のゲームにはなかった新しい発想でもあるわけですから、ぜひ、改良を加えた上で、パート2の発売を期待したいところです。




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