長時間バトルについて

 

                   ファイナルファンタジーXII

 

昔むかし(笑)、ハドソンの高橋名人が名セリフを言いました。

「ゲームは1日1時間!!」

 

当時、急速な家庭用ゲーム機の浸透にあせりを感じたPTA(主に母親。苦笑)を敵にまわしてはならない・・・という意味もあったのでしょうが、ゲーム業界としては、長時間TVにはりついてゲームに熱中し、勉強や、ゲーム以外の遊び、運動、いろんな生活面をおろそかにしないためのアピールを、いろんな形でしたものでした。

 

「世界の危機だということは、わかるのだが、そろそろ一休みしたらどうだろうか?」

ある程度のプレイ時間を越えると、自動的に「父親からの電話」がかかってきて、ゲームの中断(セーブ)を薦めるという、楽しい「お知らせ」があったのは、MOTHERでした。
まぁ、このおすすめ、簡単にキャンセルできたんですが。笑

 

しかし、近年、どうも、長時間のプレイをしないことには、次にすすめないシステムが存在するゲームが、やたら目に付くような気がしてなりません。

まぁ、有名RPGを見るかぎり、セーブ・ポイントの数は、あちこちに多数配置されており、1時間話をすすめても、セーブできるところまで行き着けない・・・というケースは、あまりありません。

しかし、なんといいますか、どのゲームも、エンディングが長い!

もちろん、エンディングを見る前には、最後のバトルというものが存在していますので、1番最後のプレイに関しては、たいてい1時間以内に終了したためしがない!
せっかく、何時間もかけてプレイしてきて、
「ゲームは1日1時間」
を守らなければならない家庭のお子さんであったとしたら、多くのRPGゲームのエンディングは、ろくに見られないというはめに陥りそうです。

(本当に、皆さん、どうしておられるのでしょうかねぇ?)

 

 

今回、FFXIIにおいて、メイン・ストーリィは、長時間プレイになやまなければならないような要素は見受けられませんでした。
(いっぺん、どうしようもなく迷子になりまして、セーブ・ポイントどころか、自分の位置すらわからず、大慌てしたことがありましたが、これは、私自身の責任ですな。)

し〜か〜しぃ・・・・・メイン以外の場所には、問題ありすぎだったんですよ。

 

枝道的な楽しみとして「モブ討伐」というものがありました。

モブと呼ばれる、いわば指名手配の魔物をさがしだしてバトルをいどみ、みごと勝利すると、依頼者からの感謝とともに、いろいろのアイテムなどが入手できる・・・という一連のイベントです。
これを、どんどんこなしていくと、最後の最後に、メイン・シナリオの最後のボスとはくらべものにならないくらいの強敵が登場することになるわけです。
最近のファイナルファンタジー・シリーズにおいては、ゲームで1番強い敵というものは、メイン・シナリオとは別の場所にいるのが常識みたいになっておりますので、みなさん、たいてい夢中になって「モブ討伐」に力をそそぐわけなんです。

 

いや〜な敵が多くてねぇ。

登場するはずの場所に出かけても、素直にその場所にいなくて、敵の出し方がわからなかったり。笑
やたら、強敵で、とりあえず、あわてて逃げ帰ったり。苦笑
いや、それどころか、どこに出現するのかもわからない相手だったり。涙

 

苦労に苦労を重ねていくと、どうやら、最後の強敵の「討伐依頼」をもらうためには、モブ以外の「ものすごい強敵」に勝利している必要がある・・・という情報が入ってくるわけです。

それって、どの敵の話?
いっさい、具体的な名前は出ないんですね。

でも、まぁ、だいたいわかるんで・・・、メイン・シナリオを進めるためには、まったく戦う必要がない相手に、喧嘩を売りに行くわけです。

 

そいつの名前を「魔神竜」といいます。

バトルするためには、その場所に行くための「カギ」が必要になりますので、「カギは、どこなんだぁ〜っ!!」と、あせったプレイヤーさんもいたのではないでしょうか?

 

こいつがね、強敵であるのはいいんですよ。

HPが、めちゃくちゃに高い!

 

普通、ボスと名のつく相手とのバトルがスタートすると、画面上方にHPゲージがパァ〜ッと伸びるのですが、こいつの場合、ゲージの下に赤い点々が一列に並ぶ。
敵にダメージをあたえて、HPゲージを1本消滅させると、この赤い点が1ポイント消えるわけです。
何度も何度も、HPゲージを消して消して・・・・赤い点を全部消滅させれば、ようやくバトルに勝利できることになります。

これがねぇ、私、正直な話、2時間かかりました。

「ゲームは1日1時間」
の家庭であったなら、ここで、アウトですよ。

 

こいつに勝利していて、しかも、44件もある「モブ討伐」の全種をクリアしていると、いよいよ「最後の討伐依頼」というものを聞くことができます。

 

最後の相手・・・ヤズマットという名前です。

こいつもねぇ、どこに出現するのか、教えてもらえない。

でも、まぁ、ここまでプレイしてくると、あと強敵が出現しそうな舞台は、あそこかここくらいしか思い当たらないわけです。

あそこ・・・ギルヴェガンからクリスタル・グランデに入って、その深部・・・そっちには、実はもう1体の「めちゃくちゃな強敵」オメガmkXII(ちょっと笑えます、この名前)が登場することになっています。
「最後の相手」が2体いる・・・それじゃ、最後じゃないやんか。なんか、まちがっていないか?・・・というつっこみは、なしにしましょう。

で、あそこでなければ、ここ。
大灯台に行く途中にあった、なにに利用されていたのか、さっぱりわからない古代のコロシアムみたいな広い空間。(しかも、あっちこっちにトラップがいっぱいという、とっても迷惑な場所)

 

出かけて行くと、いるんですよ。

やたらとデッカイなにかが。

私は、このヤズマットという名前を、今回初めて聞いたものですから、どこかに出展があったとしても何者だか知らないんです。妙にハデな姿をしていましてねぇ。

顔の正面にある角みたいなものに、虹を思わせる円形のきれいなワッカがはまっています。
同じものが、身体の左右にある翼みたいなものにもくっついています。
後で、魔物についての説明を読んだら「神竜」とあったので、ドラゴンだったわけですが、なんか、左右のワッカのせいで「蛾」かなにかを連想してしまいました。(もちろん、本体はまったく昆虫のイメージなんかないのですが)

オメガと神竜・・・これはもう、ファイナルファンタジーVの世界からのゲスト出演そのものですね。
モブ討伐の途中には、名脇役(?)ギルガメッシュも登場して、うっかりしていると、民間人のためドラマに欠ける主役を完全に食ってくれたりするゲームだったんですが、彼も初登場はFFVの世界でした。


このヤズマットが・・・・・とんでもないヒットポイントをもっているらしい!

魔神竜の時と同様に、相手のHPゲージの下に赤い点がずらりと並びます。
違うのは、1本のゲージがどれだけの数字であるかですね。
けずってもけずっても、なかなか1本分のゲージが減っていかないのです。
とんでもなく多くのHPの持ち主です。
こんな相手、何時間バトルしなくちゃならないんだろう?!

相手は、どうやら聖属性を持っているらしく「強い武器」と考えられる装備には使えないものもあります。(エクスカリバーなんか装備していたら、相手が回復しちゃいますもんね。)
闇の属性がついている武器を装備すれば有利になるのですが、基本的に闇属性の武器は少ないです。しかも、あまり攻撃力の高い物がない。
最強と言われる忍者刀は、レア・モンスターが落としてくれるかもしれない・・・という設定になっていて、おいそれと入手できるわけでもありません。私が攻略時にもっていたのは「おろち」という名前の忍者刀。そして、敵が落としてくれたのを拾ってきていた「甲賀忍刀」と「伊賀忍刀」です。この2つ、見た目がちょっぴり違っているだけで、攻撃力とかの設定は同じみたいですね。ひいきなしなのが、楽しかった。
これらで挑戦すべきなのか、いっそ、強力な無属性の武器に変えるべきなのか・・・ぜんぜんわからないあたりが、トロ・ゲーマーですよ。
なっさけねぇ!!

でね、1時間バトルをしても、どうも、相手は蚊にでもさされた程度にしかダメージをくらったように思えないんです。
2時間たっても、たいして変化ありません。
3時間バトルして・・・なんかもうね、プレイヤーのほうが疲れてしまったんです。
でも、ヤズマットは、疲れた様子もありません。
どうせいっちゅうんじゃぁぁ〜っ!!

とうとう、あきらめたんです。
「ゲームは、1日1時間」
という、取り決めがあるわけじゃありませんが、どうにもこうにも、やっていられなかったんです。
で、逃げました。

バトルの舞台はオープンだったので、いくらでも敵前逃亡可能なんです。

で、後日、体調をととのえて、
早朝から挑戦しに出かけました。笑
そうしたら、前回けずった分のダメージは、そのまま残ったままだったんです。
つまり、プレイヤーが疲れてきたら、バトルから逃げてセーブ、休憩し、何度でも挑戦すれば、相手は回復しない敵なので、いつかは膨大なHPも消滅させることができるであろう・・・という敵だったのです。
正直、
ホっ

画面に「ラウンド 2」とか出ていたりして、大笑いしました。


最初のうちは、それでも、時間さえかければ、なんとかなりそうな敵に思えたのですが、いよいよ、相手のHPが減少してくると、ボスのお決まりというか特殊行動が追加されます。
ヤズマットの場合
「脅威」というものがかかります。
すると、相手のレベルが倍になる!

うそでしょ?!

今までだって、充分以上に強敵だったんです。
そいつが2倍のレベルになる。(具体的に何レベルになるのか知りませんが)

当然、防御力とかも上がるんだろうし、攻撃も冗談ぬきにきびしくなってしまいます。
全滅しないように注意しながら、ちょびっとダメージをあたえたら、逃げ出してセーブ。

ガンビットも、根本的に組み替えなおしましてねぇ。
ごめん、バッシュ、君1番HP高いから、おとり役ね。
うん、ちゃんとリバース最優先でかけてあげるから・・・・・。
きっと、絶対いやだ!と言いたかっただろうと思いますが、プレイヤーは神様なので、むりやりバッシュ君に「おとり役」をおしつけてしまいました。
これで、単純直接攻撃だけは、彼が全部引き受けてくれます。

でも、全体攻撃と、「必殺」という単体ターゲット即死攻撃だけは、どうしようもありません。

ちょっと、けずって、セーブして、また、少々けずって、セーブして・・・どうでしょう・・・ヤズマット相手についやした時間って、合計したら、本当に半日くらいかかったかもしれません。
いくら、途中でセーブできる相手とはいえ、なんかもうね、2度とこういう敵は作ってもらいたくないなぁ・・・と感じました。


一方、方向音痴の私にとって、鬼門ともいうべき場所、クリスタル・グランデの最深部に出現するというオメガmkXIIですが・・・

こっちは、ヤズマットとは、まったく別タイプのバトルが要求される相手でした。

オメガはね、単体対象のレーザー攻撃しかしてきません。
ただし、その頻度が普通じゃない。
3〜4秒に1回くらい、ダメージ4000強が襲い掛かってくるわけです。
めちゃくちゃにすばやいのです。
あの攻撃スピードでは、もう、人間が反応できるもんじゃありません。
(え?私の手がトロいからですか?いやぁ、たぶん、皆さん同じことを感じていらっしゃると思いますよ。)

どうにもこうにも、ついていけなくて、手動操作は放棄しました。

ガンビットを組みなおして、完全に自動バトルにまかせてしまったのです。

今回も、バッシュ君にごめんなさいをして、彼が「おとり」役。
ガンビットの最初に「おとり(デコイ)」を入れて、2つめに自分自身にリバース。後は、自分にヘイスト。自分にブレイブ。戦闘不能の味方にアレイズ。敵1体を攻撃・・・です。
残りの2名は、バッシュにリバースが1番目。後は、戦闘不能の味方にアレイズ。自分にヘイスト。自分にブレイブ。HP70%以下の自分にケアルダ。敵1体を攻撃・・・です。
アクセサリーはバブルチェーン。
プレイヤーがすることは、リーダー役が戦闘不能になってしまった場合の「リーダーを変更して下さい」というテロップに指示をあたえることだけになります。

今回の目玉商品(?)の1つである
「ガンビット」システムが、きっちり理解できたかどうかの最終試験・・・これが、オメガ戦ということなのでしょう。
・・・・・と、考えることにしました。

そう、
見てるだけぇ〜
のバトルです。

これが、見てるだけでも、結構目まぐるしいんですよ。
一応、文字くらいは読もうとしたので、バトル・スピードがあまり速く設定してありませんでしたが。
そのせいか、約1時間かかりました。

見てるだけ・・・が、1時間のボスです

こういう相手もねぇ・・・・・・うん、あんまし、ありがたくは感じなかったなぁ。



いろんなゲームが登場すると、他の作品には登場しなかったようなタイプの敵を創りだそうとする労力は、たいへんなものなのでしょう。
しかし・・・あまりにも、長時間にわたるバトルが必要となる相手は、やめてもらいたいなぁ・・・と感じる今日この頃です。




後日談

ヤズマットとのバトルを体験した後で、私が使用しているパソコンが故障してしまいました。
直って帰ってきたパソコンは、すべての設定を1から再度やりなおしにしなければならない状態でした。

いろんなものを読み込みます。

読み込んでいまぁ〜す・・・・・という作業中ゲージに緑色かなんかの点が伸びていきます。

これを見るたびに
「あぁ、逆ヤズマット」
・・・なんかもうねぇ、すっかりトラウマができちゃっているんじゃないかと思うんですよ。苦笑


                          もどります




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