あんまり古いと忘れちゃうなぁ

                                           魔界塔士 Sa・Ga

私が初代ゲームボーイを購入したきっかけのソフトですね。
最初のゲームボーイというのは、画面が白黒で、画像もあらく、小さな画面ですから見ているとかなり疲れる感じがするものでした。電池を使用しますから、けっこう大きめで重いです。
私は、すでに、いい大人ですから、携帯用ハードを入手してまで、小さな画面で苦手(←自分が)なアクション・ゲームやシューティングをするつもりはまったくなく、どうせゲームをするのならTV画面でプレイしたいと考えていたのです。
ところが、ゲームボーイ専用のRPGが発売される。他のハードではプレイできないわけです。う〜ん、しかたがありませんよねぇ。笑

このゲームは後に別ハードにリメイクされますので、近年になってそちらをプレイした方も多いと思います。しかし、リメイクされた時代はゲーム・ハードをまったく新しくさせてしまってからですので、最初の作品とはかなり異なった部分が多いかと思います。(もちろん、カラーでしたし。笑)


物語は、当時の多くのRPGにありがちな設定でスタートしました。

「神様」が4つの大きな世界と多数の小さな世界を創られました。
それらは、1本の塔で結びついていて、自分は最上階の「楽園」に住んでおられました。
世界は、塔を通じて行き来でき、独自の文化が繁栄していました。
しかし、ある時、大魔王「阿修羅」が現れ、神様を封じ、部下である四天王を4つの世界に送り込みました。世界は暗黒の時代になってしまったのです。
この暗黒の時代、塔の最上階に行けば「楽園」があるという話をたよりに、1人の若者が旅にでました・・・という物語です。

旅に出た若者。
まず、この正体がわかりません。
主人公はプレイヤーが決められることになっていたのです。
選択できるのは、人間の男性もしくは女性、エスパーの男性もしくは女性、モンスターのなかから選ぶことになっていました。
それぞれ成長させるための条件とか装備できるアイテム、使用できる攻撃方法に特色があり、同時に選べるパーティメンバーの組み合わせ(全部で4名のパーティです)で、同じ冒険でも、いろんな条件で楽しむことが可能になっていました。
でも、まぁ、あんまりメチャクチャなパーティを組むと、苦労することは目にみえておりまして、同じ種族ばかりで組むよりは、できるだけバラバラな種族を入れたパーティにするのが普通でしたね。

たとえば、人間という種族は、「ちからのもと」「すばやさのもと」といったアイテムを使ってやらないと強くなってくれないことになっていました。
バトルをしまくって経験値を入手すれば自動的にレベルが上がる・・・というゲームではなかったんです。
FFXのスフィア盤みたいなシステムですが、当時はちょっと「へぇ〜」というシステムでしたね。

魔法が使えるのはエスパーだけ。
「ファイアのしょ」(ファイアの書なのでしょうね)、「ブリザドのしょ」などというものがあって、各々に使用回数が設定されていました。(装備する剣や技などにも使用回数があるゲームだったのです。これは、人間でも同じことです)したがって、アイテムの使用回数のチェックは常におこたってはなりませんでした。

モンスターを強くするためには、独特の方法が用意されていました。
バトルが終了したときに、敵が「」を落とすわけです。これを味方のモンスターに食べさせると、変身する!!
今、自分はどのような種族のモンスターなのか、どんな種族の敵が落とした「肉」であるのか、今、自分はどのランクの強さなのか、「肉」を落とした敵はどのランクの強さだったのか・・・この組み合わせによって、食べたモンスターの種族が変化し、より強い敵の落とした「肉」であれば自分も強くなっていけることになっていました。
うっかり、適当な「肉」を食べてしまうと、望んでいない種族に変形してしまうかもしれません。(強ければ、結果オーライですけれどね。笑)
食うべきか・・・やめておくべきか・・・、自分で一覧表を作り上げるまでは、さんざん悩んだりしたわけです。
(慣れてくると、これがやたらと面白かったりするわけです)

で、気がつくわけです。「肉」ってなんだ?
「魚」タイプの敵とか、「カニ」「タコ」「鳥」・・・なんかなら、まぁいいんですよ。でも、食べられるのか?って聞きたくなるような敵もいるでしょ?
「ゾンビ」の肉。食中毒おこしそうですよね。
「スライム」の肉って・・・どこにあるのかな?
「幽霊」の肉、あるのかい、肉??
1番わからないのが「がいこつ」の
「肉」がついていないから、がいこつ状態になっている・・・と私は考えているんですけれどね。それでもちゃんと「肉」を落とすんだから笑えます。



RPGに登場するアイテムをじっくりとながめると、面白いものがいっぱいあります。
でも、むかしのゲームは、今以上に楽しいというか、いいのか?これ・・・というアイテムがゾロゾロ存在していました。

「ねんぶつのほん」:念仏をとなえて相手にダメージをあたえる魔法。アンデッドに有効。
現在のファイナルファンタジーなどでは、アンデッドに「ケアル」系をぶつけるとダメージがとれることは常識になっていますが、このゲームでは、エスパーが「念仏」を唱えてしまうわけです。宗教は、なんだったのでしょうねぇ、ちょっと現場を見てみたい気分になりませんか?

「ながしめ」:FFならコンフェ、DQならメダパニにあたる魔法でしょう。魅力的な流し目で相手を混乱させる「魔法」です。
それ・・・魔法か?!つっこみどころ満載です。
しかも、買える。何を買うのだろう?ながしめを成功させるためのテクニックでも書いてあるのだろうか?この魔法、妙に値段が高かったりする。笑

「フライパン」:混乱してしまった仲間をなおすためのアイテム。
やっぱり殴るんでしょうか?パカァ〜ンって・・・。混乱がなおる以前に、まずいことになりませんか?しかも、このアイテム、使用回数が3回しかありません。3回なぐったらこわれる「フライパン」、相当強烈に殴っておりますな。危ないってば、それ!!

「ドア」:今まで行ったことがある階にテレポートできるアイテム。
ちょっと待って!著作権にひっかかったりしません?そのアイテム?!
絶対に、元ネタは、「どこ○もドア」ですよね?

「いわ」:遠隔攻撃用武器。わかりますよ、どうやって使うのかくらい。でも、これ、売るものなんでしょうかねぇ。使用回数16、袋に16個入った岩を武器屋とかで売っている世界ですか・・・なぞです。

「バズーカ」「バルカンほう」「ミサイル」・・・まぁ、ゲームですから、いいでしょう。たぶん最近のゲームにも登場しているでしょうし。でも・・・
「かくばくだん」:売っていません!でも、あるんです、核爆弾が!!日本で作られたゲームで、いいのかそれ?
さらに「はどうほう」:敵全員を一気に消滅させる究極の武器。
いや、これ・・・本当にこのゲームにはクレーム来なかったんでしょうか?!

防具にも笑えるのがあります。
「アライのメット」:某有名メーカーのバイクのヘルメットだそうです。まんまですね。たぶん、こういう場合は、かえって自社のCMになるからOKなんでしょうか?笑

鎧と靴のすぐれものには「かんうのよろい」「こうめいのくつ」があります。おそらく関羽の鎧と孔明の靴なんでしょう。
FFで有名になっている「源氏」シリーズはなぜか「げんじのこて」だけが登場します。



白黒の世界ですから、敵の画像も「色違い」状態で出すことができません
名前が違うだけですね。苦笑。
見た目は、ずいぶんかわいい敵の絵だったりします。
それでも有名なクリーチャーの名前がそろっていますよ。
リバイアサン:完全にお魚ですね。

蛇タイプの1番強いヤツがヨルムンガンドル。
いもむしの1番強いのがアビスウォーム。
幽霊の最弱が「おばけ」で最強が「ゴースト」・・・よく、わかりません。
狼男の最強はアヌビス。タコはクラーケン。ゴーレムはだいまじんです。
悪魔はアスタロート、ドラゴンのトップがティアマット。

仲間にはできない「敵」専用の魔物(?)の1つに「ロボット・タイプ」があります。この種類も、あぶない。笑
「28ごう」・・・よ、横山先生、よろしかったんですか?まぁ、「ロケットパンチ」や「はかいこうせん」で攻撃してくるのですから横山先生の世界より、永井先生の世界かもしれませんが・・・
「モビルスーツ」・・・サンラ○ズさん、問題ありませんか?パンチ、キック、「ビームライフル」とか使いますが・・・大笑

どうも、日本人というのは、よく欧米人から「ジョークがわからない民族」だと言われていますが、違うと思いますね。なんでもかんでも、やたら○○権を引っ張り出してクレームをつけてくる・・・なぁんてことはしないで、寛容
有名税の一種だと思うか、自己PRになると思うか・・・わかりませんが、元ネタが広く行き渡っているからこそのことと認める太っ腹なところがある。
むしろ「洒落」や「冗談」がわかる民族なのではないでしょうか?
(もちろん、問題の種類にもよるのですけれどね)



16年前の作品なので、物語の細かいところは、すっかり忘れてしまっています。
時間的に忘れたというより、途中の物語そのものは、きわめて普通の話だったんですね。
塔を登るために封印をとく「カギ」になるアイテムを求めて冒険をする。「王様の恋愛問題」を解決したり、海にもぐって「竜宮城?!」に行ったり、干ばつで困っている人々と洪水で困っている人々を助けたり、もちろん四天王「玄武」「青龍」「白虎」「朱雀」とのバトルも突破しなくてはなりません。
たぶん1つ1つの物語は、いかにもRPGにありそうなストーリィだったので、忘れてしまったんです。
しかし・・・いろいろの世界をまわり、事件に直面し、人々の話を聞き・・・楽園をめざして旅立ったはずの主人公たちがついに楽園への扉に到達した時、彼らが選択したのは
そして、末永く幸せにくらしましたとさ。めでたし。めでたし。」
という、おとぎ話のような結末ではなかったのです。

彼らは、その「楽園」は自分達の求めるものではない・・と言い切って、引き返してしまうんですね。
自分があるべき世界は、今まで聞かされてきた「楽園」の中にはない。

このエンディングが、めちゃくちゃカッコよく思えてねぇ。
よし、よくやった!!
それでこそ、私のパーティだ・・・ってね。笑

多数の「事件」の積み重ね、ちょっとしたセリフがもたらす疑問点、さりげない伏線の張り方、それらがみごとなエンディングを演出することに成功したゲームだったんです。

つまり、私にとって、最後のシーンだけ覚えているゲーム
え? ここで満足できれば、ゲームって成功じゃありませんか?


このゲームが原点となって、ゲームボーイでSa・Gaシリーズが計3本。ハードをスーパーファミコンに移して「ロマンシングSaGa」などのシリーズが続くことになります。
機会があったら、もう1度あの「白黒時代」のSa・Gaをプレイしてみたいと思うのですが・・・可能なんでしょうか。

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