ポケットモンスター・シリーズ

最初、かなり軽い気持ちで購入したという記憶がある。
なにやら、いっぱい登場する魔物をつかまえて育てるゲームだという知識しかなくて、なぜか同じRPGゲームであるのに「赤い箱」と「緑の箱」が同時発売されるという話だった。
集めるという作業が好きな人なので、発売日に購入。
子供の頃から「カエル」関係のニックネームになじんでいたために、パッケージのイラストからポケモン緑を選択。(箱の絵がフシギバナというポケモンで、がまガエルの背中に花がさいているように見えたんだなぁ)
どうやら、ゲームのメイン・ターゲット年齢の少年達にとっては、イラストにリザードンが描いてあるポケモン赤の方が人気であったらしい。
ただし、どちらを選択してもゲーム展開は同じであり、登場するポケモンの種類が違っているというだけのことであった。当然片方にしか登場しないポケモンというのがあるわけで、翌日、さっそく「赤」も購入しに行ったわけである。
いやぁ、はまった!
当時、ゲームボーイは白黒画面であり、現在の携帯ゲームのように何でもできてしまうわけではない。画像も荒いし、小さな画面で移動していると結構見ていてつかれるものだった。RPG好きな私だが、携帯ゲームでプレイできるRPGの数は、まだまだたいへん少なかった時代である。RPGなので買ったのだが、正直な話、それほど期待していた作品ではなかったのだ。
それが、すでに何年だ?
ピカチュウ版クリスタルルビーサファイアファイアレッドリーフグリーンエメラルド、携帯ゲーム機で発売されたシリーズは全種制覇した。それ以外にも、64で登場したポケモン・スタジアムとか、GCのポケモン・コロシアム、XDダークルギア、さらに、ポケモンを使用した各種ゲームも、いろいろとプレイさせてもらうことになった。
これは、私にとって、ドラゴンクエスト・シリーズ、ファイナルファンタジーシリーズ、ゼルダの伝説シリーズ、女神転生シリーズなどと同様、きわめて長期にわたって楽しませてもらっているゲームといえよう。

なにがそんなに私をひきつけたのか?
これはたぶん、登場するポケモンの種類の多さと、俗に努力値と呼ばれる新システムによるものだろうと思う。
赤・緑発売当時、ゲーム内に登場する150種(ミュウを加えると151種)にもおよぶ、膨大な数のポケモンをゲットして、それらを全部保存することができ、好きな時に好きな者を育てることができる・・・ということは、脅威的としか言いようのないことだった。
聞いた話によると、最初はとてもそれだけの数のポケモンを保存することはできなかったのだそうで、開発の途中で任天堂さんからセーブするための専用の部品を1つ追加できるようにしてもらえたことが成功の糸口であったそうである。
150種のポケモンには、それぞれいろいろの特徴がある。成長するにつれて別の形態に進化するものもあれば、新しい技を覚えることもある。たった4つしか持つことができない「技」に、どれを選択すればいいのか、プレイヤーの好みが反映されて楽しかった。
自分1人では、なかなか集められないポケモンも、他のプレイヤーと通信交換をすることで「ポケモン図鑑」をふやしていくことができる。育てたポケモン同士を他のプレイヤーと通信で戦わせることもできる。1人で楽しむことが主流だったRPGが、他のプレイヤーと直接交流を持てるということは、たいへんな変化だった。
すでに私は、TVゲームなどをする年齢層を大きくはずれていたのだが、「同じゲームをしている」ことを話題にすれば、まったく違った年齢層の少年少女とも同じ次元で会話が可能となった。大人であろうと子供であろうと、疑問を教えあい、ポケモンの交換をし、バトルしては、相手のポケモンの育成方法について話し合う、こんなチャンスをあたえてもらえるゲームが発売されたことは、大人ゲーマーにとってはうれしい限りである。

努力値・・・これを最初に知った時の驚きは、文字通り目からウロコが落ちたようなものだった。
あれは、ファミ通の記事だったと記憶している。同じポケモンを育てても、どのようにして育てたかによって、パラメーターの伸びが違っているという調査結果が発表されていたのだ。
その記事では、まだあまり詳細な点まで研究されてはいなかった。だが、同じ種類のポケモンを使用して、少数の強いポケモンとバトルをして経験値を得、レベルUPした場合と、ゲーム初期に登場する弱いポケモンを相手に多数のバトルをした結果レベルUPした場合とでは、後者のほうがパラメータの伸びがよくなる・・・という内容である。
それまでのRPGでは、レベルUPするための経験値をどのようなやり方で入手しようと、パラメータの伸びは一定であることが常識とされていた。だから、いかに楽に大量の経験値を入手するか?が、プレイヤーにとって重要になっていたわけである。強い敵は、たいてい多くの経験値をもっているので、どの程度の敵を相手にバトルをするか・・・それがコツであったのだ。
しかし、ポケモンの場合は違っていた。どうやら、同じ経験値を入手するのにも、バトルの相手を選ぶ必要があるらしい。楽ばかりしていると・・・ポケモンは、あまり強くならない!!
いやぁ、いろいろ調べましたよ。なにしろ、努力値については、ゲームをプレイしていても、どこにもその数字が表記されないのです。隠されたデータだったわけです。
ポケモンには、そのほかにもいろんなデータがあって、それらが関与しあって自分のポケモンが強くなったり、また、野生のポケモンにであうたびに、同じ種類の同じレベルのポケモンであっても「すばやい」ポケモンがいるかと思うと「攻撃力」が高いポケモンがいたりする、多数ゲットすれば、それぞれにパラメータが違っている・・・という不思議な現象を作り上げていたわけです。

面倒くさい作業だったでしょうねぇ。でも、このメーカーの熱意がゲームを成功に導いたのだろうと思います。
ハードがGBAに変化した時点で、これらの内部のデータもさらに新しい形に変化したようです。クリスタル以前のシリーズとルビー・サファイア以降のシリーズでは、互換性がありませんが、基本路線は同じものです。
ゲームをクリアするだけであれば、それほど難解な攻略をしなくても物語を進めることができます。しかし、とびっきりの「強いユニット」を育てようとすれば、さまざまな研究と、時間をかけた育成が必要になります。初心者も上級者もともに楽しめるゲーム。私は、いいゲームにめぐりあうことができて幸せです。

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