ひたすらラストバトルが気になったゲーム

                                            MOTHER 2

普通RPGをプレイする場合、最後の敵とのバトルは今までの旅の集大成。プレイヤーの努力がむくわれるかどうかの大切な戦いです。
しかし、いくら大事な戦いとはいえ、ゲームのスタート早々から最後の戦いのことばかりを気にしているプレイヤーはいないでしょう。
まずは、そこに至るまでの過程を楽しむはずです。用意されるさまざまな謎を解き、多くの強敵に勝利する方法を見つけなければ、最後の戦いの場所に行くこともできないわけですから。

ところが、過去に1つだけ、最初から「ラストバトル」を気にしまくったゲームがありました。
MOTHER 2「ギーグの逆襲」です。

理由は簡単。前作「MOTHER」(1989年7月発売)のラストバトルがたいへんに特徴あるものだったからです。

MOTHERの中で旅を続ける主人公達は8つのメロディを集めることになります。
ある時は「うたうサル」から、ある時は「サボテン」から、またある時は「ねむれるドラゴン」から。それぞれ、たいへんに短いメロディを入手し、やがて全部が集まると1つの曲が完成することになっていました。
実はこのメロディがたいへん重要なクリア条件だったのです。

最後のバトルが始まっても、こちらからの攻撃は、まるで効果がないように思えます。
それに対して
「こうげきのしょうたいがつかめない」
(当時、ひらがなとカタカナの世界でした。そのくせαとかβという文字は、きっちりあったんですねぇ、このゲーム)
という、ギーグからのダメージは、サイコシールドで緩和できるものの、味方に大ダメージを加えてきます。
どうしよう・・・・・。
ひたすら耐え、回復にターンを費やされていると、8ターンめ、味方の行動方法に「♪をうたう」という選択肢が出現します。
打撃攻撃でも、PSI攻撃でもなく、たった8つのメロディを歌いきることができるかどうかが、最後の戦いの決着をつけることになっていたのです。

ようやく、ギーグをしりぞけ、感動のエンディングを向かえると、プレイヤーはスタッフ・ロールの中に前もって「主人公の父親」に伝えてある「自分自身の名前」をみつけることになっていました。

この前作をプレイした経験者であれば、今度のラストバトルには、どんな「しかけ」が作られているのか気にならないわけがありません。


MOTHER 2にもメロディ集めがあります。
ここでも8つのメロディを集めることになるのですが、いくらなんでも前作と同じラストバトルになってしまっては、なんの芸もありません。
事実、今回の音集めの目的は別のところにあります。
8つの音楽が集まると、それを記録する「おとのいし」は、主人公「ネス君」を「夢の世界」にいざなう役をはたしてくれるのです。

やはり2の音楽は、ラストバトルの攻撃手段ではなかったのです。

さぁ、困りました。
最後の敵ギーグには、打撃攻撃もPSI攻撃も役に立たないことは前作でわかっています。音楽以外の方法で、どうやって勝利しろというのでしょうか?
(一応、2のラストバトルは3つの段階があり、味方からの攻撃がまったく役にたたないということではありません。念のため)

答えは・・・ポーラの「いのる」
彼女が「いのる」を選ぶたびに、冒険の旅で出会った人々の思い、主人公達の無事を願う人々の思いが届けられます。
この段階では、もはや攻撃役は必要ありません。
ひたすらポーラのHPを回復させ、彼女の祈りに人々の思いが届けられるのを待つことになります。
小さな思いは、やがて集まって大きな力となり、そして・・最後に届けられるものは・・・・・まぁ、ここでは書かないことにすべきなのでしょうね。

私は必要以上にレベルUPをして、攻撃力に不安がない状態でRPGを進めたいタイプのプレイヤーです。そのため、特定の攻撃方法を見つけださないとクリアできない相手(ボス)が1番コワイ敵ということになります。
MOTHERの場合は、1も2も、かなりラストバトルの謎に苦心したことを覚えています。
今でこそ、あまりにも有名になってしまった攻略方法ですが、発売当時、うっかり「うたう」「いのる」に気づくことができなかったプレイヤーは、けっこういたんですよ。

現在このゲームはGBA用ソフトとして1・2で1本になった形で入手が可能です。
しゃれた会話、個性豊かなザコ敵、返すことができない犠牲的協力者たち・・・。
年月を経ても、色あせることのない名作の1つとして、ぜひプレイしてもらいたいゲームだと思います。

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