五里霧中 (かまいたちの夜)

新作ゲームの発売日が近づくとTVでCMが流れます。
なにしろゲームの売りとなっているシーンをぎゅっとつめこむのですから、ゲームCMってステキなものがたくさんありますね。

私が最も気に入っているCMの1つがスーパーファミコン版「かまいたちの夜」のCMです。

殺人事件の捜査に行き詰っているらしい刑事さん。
事件のキーワードらしい「かまいたち」というセリフ。
事件関係者の相関図らしきメモをわしづかみにして、クシャクシャに丸めてしまう彼。
「わからん!」
いきなり立ち上がって絶叫する。
    どんな難事件なのだ?!
が・・・TVのモニターにゲーム画面が登場して・・・
こんや、12じ、だれかがしぬ

なんのことはない、彼が解けなくて悩んでいたのは、ゲームソフトの謎だった・・・というオチです。

この刑事さん役を演じたのが、竜雷太さん。
1972〜1986年に放映された「太陽にほえろ!」で、ゴリさんというニックネームを持つ「石塚刑事」を好演した俳優さんです。

「かまいたちの夜」をプレイする年代としてメーカーがメインターゲットと考えた当時の20代以上の人々であれば、このCMで
五里霧中
と悩む刑事が、実は
ゴリ夢中
のシャレだったと容易にわかるしかけになっていたんですねェ。

このCMは、電車内のつり広告にもなって好評を博しました。

     そして・・・

ゲームのCMは、発売日前〜発売直後限定で流れるのが普通なのですが、このCMには、なんとPart 2が用意されていたのです!

「かまいたちの夜」は、雪にとじこめられたペンション「シュプール」で発生する恐怖の連続殺人事件の謎を解くことが最初の主目的なのですが、ゲーム中の選択肢の選び方でセリフやゲーム展開がどんどんと変化していくことで有名です。
そして、1度メインストーリーの犯人さがしに成功すると、この選択肢がさらに増加し、まったく別の物語を楽しむことができるようになっていました。
さらに増加したエピソードを次々と読みこなしていくと・・・やがて「ピンクのしおり」を入手することができるのです。

    あぁ、あこがれのピンクのしおり

そこまでの、すべてのエピソードを読みつくしたプレイヤーだけが手にすることができるという「ピンクのしおり」。

CM Part 2のゴリさんは、「わかったぁっ!」と叫んで、ついに「ピンクのしおり」を入手してしまうというものだったのです。
なにやら、あやしげなピンクのTV画面と、ゴリさんの意味深な笑顔(笑)。

メインストーリーの謎解きと、いくつかの追加エピソードをプレイしただけでゲームを終わっていたプレイヤーは、このCMを見て、あわててもう1度、続きをはじめる・・・ということになったのでした。

最近のゲームソフトの中には、TVCMを収録した「おまけディスク」が付いたりする場合があったりしますが、スーパーファミコン時代のCMを見ることは、現在では不可能に近いのでしょうか?

いつか、TVの有名CMを集めたDVDとかが発売されることがあるとしたら、是非ゲームCM集のコーナーを作ってもらいたいものです。

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