16年たったら無用?


ファミコン版FFIIIをプレイした時、1番あせったシーンは、初めて浮遊大陸からエンタープライズで外の世界に飛び出した時でした。

いったい、外には、どんな世界が待ち受けているのだろう?!
すべてのプレイヤーが、期待と不安を胸に飛び立ったことと思います。
飛び立ってみたら・・・・・・・一面の海!!
行けども、行けども、海しかないっ!!!

ちょっとぉっ! この先、どこ行けばいいのよぉっ!?!?

          大笑い

まぁ、落ち着いて考えてみれば、まだ、物語は半分しかすすんでいないのに、どこにでも行けてしまうような乗り物を入手していたら、製作者としては、先が困ってしまうわけです。
だから、どこにも行かせてもらえない。笑

決まった場所に行ってもらうためには、そこにしか行けないようにしておけばいいわけで・・・・・・それで、世界は一面の水没中なんですね。
攻略することができるのは、1箇所だけ。
水のクリスタルに関する問題をクリアすればいいのですが・・・・・・そのイベントを発生させるための「場所」が見つからない。

めくらめっぽう飛びまくっても、たまたま目標をはずしてしまうと、いつまでも世界を飛びまわっているだけになってしまいます。
もう、完全に水の惑星!

ここで最大の効力を発揮するのが「地図を見るための魔法」もしくはアイテム。
・・・・・・・・だったはずなんですが・・・・・・・・・

16年たって、DSに移植されてしまうと、この心配がまったく無用になっていました。

なにしろ、通常の場所を移動していると、DSの上の画面には常時丁寧に世界地図が表示されることになっていたんです。



迷子予防の親切設計!
あなたがいる場所は、ここですよ・・・と明示してくれる

ただし、ダンジョン内では無効ですから
マップは自分で考えましょう。笑


だから、DSで初めてFFIIIをプレイした人は、この段階で、まったく迷う心配がなかったんです。
素直に、行けそうな場所めざして移動すれば・・・話がすんなりと進みました。

簡単ですね。
ユーザー・フレンドリィです。

でも・・・・・・
実は、ここで一面の水の世界にビックリして、「どうしたらいいのだろう?!」と考えることこそが、大事なイベントだったんじゃないかと思うわけです。

うまく「魔法」を使うことに気づいたプレイヤーもいました。
半泣き状態で世界を飛びまわって・・・・ようやく目的地を発見して安堵したプレイヤーもいました。
これでこそ、記憶に残るゲームになるんですよ。
(同じゲームをプレイした者どうし、ネタにもなります)

どうせなら、あの瞬間にかぎり、上画面の世界地図が強制的にキャンセルされる・・・・・くらいの設定になっていても良かったんじゃないかなぁ?

だってね、ここをのがすと、せっかくの「魔法」が1つ、たぶん使い道がないまま「ムダな魔法」になってしまいかねません。
正直今回、私は1回も「サイトロ」を使用しませんでしたよ。

いろんな人に広くゲームを楽しんでもらおうとすると、「親切設計」が重要になります。
あまりにも、難易度の高い「ボス」が、通過必須の場所に登場する・・・というのはダメでしょう。
そういう「ボス」は、シナリオとは別の場所に置かれるのが近年の常識になってきました。
    (今回も、いるなぁ。苦笑)
アイテムなどの入手も、ずいぶんと楽になりました。

でも・・・・・
謎解きの必要がなくなったRPGというのは、どうでしょう?

FFシリーズやDQシリーズをはじめとして、有名RPGシリーズは、謎解きのための情報が充分用意されています。
RPGの基本である
「人の話をきちんと聞いていれば、次に何をすればいいのかがわかる」
という点は、きっちりおさえられているのです。
だからこそ、ちゃんと人気があるわけですね。

「話」を聞き、情報を集め、それらを組み立て、答えを知る・・・・・これがRPGの楽しみの大事な部分です。

時には「情報」が入手できません。いままでにわかっていることを応用して、どうしたらいいのか考えましょう・・・・これもRPGの楽しみなのです。

なにからなにまで、手取り足取り、次はこれ、その次はここ・・・・・なんでもかんでもエンディングシーンまでベルトコンベアーに乗った状態で連れていかれるようなゲームが

親切で、いいゲーム

だと、カン違いされてしまうのではないか・・・・・と、近年、少々不安になっています。




今、「考えない人間」「手をひいてもらわないと、動けないような若者」が現実社会に増えています。
「親切」の「弊害」というものが出ているのです。
社会に出て困るのは、自分自身なんですけれどね。

いぢわるな言い方かもしれませんが、ゲームの世界くらい「自分で情報を収集し、考える」システムにしておいてもいいと思います。
いい「練習」になると思うんですよ。


あちこち、妙に「簡単」になってしまっている今回の移植について、ファミコン版をプレイした体験者からの感想でした。


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