素直だったあの頃 (ファイナルファンタジーII)

私が最初にプレイしたファイナルファンタジー・シリーズは、これもまた II でした。
どこをさがしても「ファイナルファンタジー(I)」がなかったのです。(こんなのばっかりだったんだなぁ)
I をプレイしたのは、だいぶ先。笑

すでにドラゴンクエストIIIとMOTHERをクリアしていました。
有名RPGを2本クリアしているので、ある程度ゲームの扱いがわかってきた・・・と思っていたんですよ。

「あっちに行くと洞窟があって、とても危険だから行ってはいけないよ。」
という町の人の情報は
「攻略すべき場所は、あっちの洞窟である」
という意味で、ビビっていたらゲームが進まないことも覚えました。

「困っているのです。お願いです、助けてください」
という依頼は、どんなに危なそうでも
「はい」
と返事しないと、話がぜんぜん進まないことも覚えました。

今のゲームならば、いろんな選択肢がありますので、必ずしも上記の限りではありません。が、少なくともファミコン時代のゲームは、素直だったんです。
ですから、私も素直なゲーマーでした。笑

そのまま成長すればよかったものを・・・(いや、もう身体は大人だから成長もないもんだが)私の素直さを完全否定してくれたゲーム、それがファイナルファンタジーIIだったのです。

いえね、物語はまったく問題がないのですよ。
数々の難問を解決するために、世界を旅する主人公たち。さまざまな仲間。過酷な試練。
仲間を助けるために我が身を犠牲にする男。彼を待っているはずの娘に、どうしても父親の死を告げられない主人公達。襲い掛かる巨大な魔物。命をかけて究極の魔法の封印を解く仲間。
いやぁ、燃えましたとも。
素直にハラハラ・ドキドキ・わくわくとプレイすればいいんです。

問題はまったく別の場所にありました。
宝箱が取れなかったんです。

宝物が入っている箱に自キャラを隣接させて「調べる」と、中のアイテムが入手できます。
画面のあちこちに宝箱が見えているんですよ。
そこに行きたい。
行けないのです。
洞窟や塔を攻略している場合だと、一見その場所に行けそうになくても、まったく別の場所から迂回路があったり、どこか上の階層から「落ちる」ことによって、宝箱の中身を取ることができるマップがある・・・という知識はありました。
でも、そういうのじゃなかったんですね。
場所は、主人公たちが本拠地としている「お城」だったりします。
ドラゴンクエスト・シリーズのお城には、「魔法のかぎ」「最後のかぎ」を入手してからでないと取ることができない「宝箱」というものがかなりありました。でも、そういうパターンでもありません。
なんとなく、あちこちに「宝箱」の絵があるのに、接近できないのです。
で、あれはお城の背景の一種なのだろうと考えたわけです。お城なのだから、宝箱の2つや3つあっても不思議ではありません。でも、ゲームで利用できるものではないのだろう・・・はい、なにしろ素直でしたから

そんなある日、ゲームの先生であるY君がやってきたのです。
「なんで、宝を取らないんだ?」
「え、だって、取れないじゃん」
「・・・??!!」
彼は、コントローラーを手にすると、あたりまえのように主人公を移動させ「壁をすりぬけて」しまったのです。
「え・・・・(絶句)。・・・今、なにをやったの?」
また、別の場所に行って、するり・・・。
こっちに行って、するり。
コントローラーを返してもらって、その場所に行くと、たしかに画面には「壁」があるのに、主人公はそれをすりぬけて移動できるという場合があったのです。

ドラゴンクエストIIIでは、画面に見えていなくても、調べると何かがある場所というものがゲームには存在している・・・ということを学びました。
今度は、画面では何かがあって、じゃまをしているはずなのに、実は普通に通行できる場所が存在していることがある・・・ということを学んだのです。

「FFでは、宝箱があったら、必ずそれを取る方法がある。画面にごまかされてはダメなんだ。」
     あらぁぁ〜〜っ

もしかして、ゲームって素直になったら負けだったりします?!
もうね、すべてを疑う方向に180度転進ですよ。

あやしげな場所にはぶつかってみる。
意味がなくても、あちこち調べてみる。
意味もなく、袋小路が作ってあったら、その先端まで行って調べる。
広すぎる空間は何もなさそうでも調べまくる。
うんぬん、かんぬん・・・・

ゲームをクリアするころには、すっかりひねくれ者ができあがっておりました。
あぁ、素直だったあの頃は、いまや遠い昔の物語です。


ところで、まったく別の話ですが、FFIIの最後の敵の「名前」、あれって、ずいぶんだと思いませんか?
こうてい
ひらがなとカタカナ時代のゲームですから「皇帝」なんでしょうけれど、こんな固有名詞をつけてもらえなかったラスボスって、他にいるのかなぁ?


                           もどります




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