因果応報ゲーム(責任取るのって私ですか?)


ある日、めざめたら見知らぬポケモンの世界。
自分は、過去の記憶もろくに残っていない状態で、姿はポケモンになってしまっている。
しかも、その世界には、原因不明の天変地異が続発していて、なんと原因は宇宙から接近してくる星の影響だった。このまま放置したら、巨大隕石の衝突により、世界は恐竜絶滅事件の再現になりかねない!!
なんとかして、この星を破壊しなければ!!
天空にのぼり、レックウザを動かしてみごと世界の滅亡を回避させた「勇者」の1人!!だったはずの「主人公」なんですが・・・

後始末がいっぱい残っていたんだわねぇ

ほら、TVの特撮番組でもね、あばれまくる「巨大怪獣」相手にウルトラマンが戦ったりすると、まきぞえくらって、あちこちが壊れるわけです。
地球上にたった3分しかいられない正義の味方君は、原因の「怪獣」を排除した段階で、帰ってしまうんですよ。でも、番組には出てこないけれど残務処理は山積みですわなぁ。
科特隊だのMATだのZATだの(最近のは、なんだっけUDF??)・・・防衛本部に影響がでたりしたら、たいへんだよ。なにしろ、1週間で元通りにしなければならない。(そうなのか?)


不思議のダンジョンでも、メイン・ストーリィが終了した後で登場する物語の中にいくつも後始末がありました。
ゲームの世界では、むしろ珍しいことかもしれません。
「過去」でなにかをすると、それが「未来」に影響する・・・時間と空間を越えて物語が進展していく「クロノ・トリガー」とか「ドラゴンクエスト7」は、むしろ例外。
今さっき、やったことの後始末をしてねっ・・・って別件で言われるゲームは、そうないような気がする。



えぇ、まずは、ラティアスとラティオスの物語
事件発生直後に、現場付近にいたはずの「主人公」が、なさけなくも、イベント無視して2度眠りをしてしまう・・・という、おいおいのスタートをするこの物語は、原因がメイン・ストーリィにありました。
カクレオンのアイテム屋さんでおきた「技マシン盗難事件」を追いかけて「北の山脈」に出かけていくと、その25階層で救助隊はラティオスから話を聞くことになります。
ある日、兄妹なかよく空を飛んでいたら、突然隕石のかけらみたいなものが飛んできて、妹にぶつかった。そのせいで、妹は羽を怪我し、墜落してしまった。
落ちた場所は「奈落の谷」。助けに行きたいのだが、たいへんな難所。しかも、1度落ちたら2度と出てこられないといううわさがある場所。
悪いこととは知りながら、もしも、すぐれものの技マシンがそろっていたら、妹を助けに行けるかもしれない。つい、お店でどろぼうをしてしまった。もうしわけない。
でも、妹には罪はない。なんとか、なんとか妹を助けることができないでしょうか!!
・・・という真相。

その「ぶつかった隕石のかけらみたいなもの」って、やっぱし、レックウザの破壊光線でこなごなになった例の「星」の一部なんでしょうねぇ。

この話を聞いたとたん、思い出したのが「乱れからくり」。
泡坂妻夫氏の本格推理小説です。
冒頭部分で、登場人物が乗っている自動車に隕石が衝突し、それが原因で亡くなってしまうきわめて稀有な事故が起きます。ところが彼のお通夜の時から、謎の連続殺人事件が勃発するんですね。
大胆不敵なのか、なぁんにも考えていないのか、わけのわからない殺人事件の犯人はいったいだれなのか?!
わざわざ、「隕石がぶつかって死ぬ」なんて、ありそうもない絵空事を・・・と言われそうなんですが、実は、伏線の1つだったんです。それは、探偵役におまかせするとして、作者は、もちろん「隕石ぃ?!」と言われることを承知していて、ここで過去のデータを紹介しているんです。
地球というでっかい規模で考えると、隕石というものは、思いのほか多数落下しているようです。しかし、その3分の2は海上に落下。地上に落ちてくるものは、少なくなります。作品の中では、1年に150程度かな・・と記されています。もちろん、その中で確認されたものは、もっと少ないことになります。
ほとんどは、だれにも気がつかれないままなんでしょう。
それでも、歴史上、隕石がぶつかって死亡したイタリアの僧侶がいたとか、アラバマ州の人家の屋根をつきやぶって落下した隕石があったとか、日本でも岐阜の笠松で人家に落ちた隕石があったとか、実例が残っているそうです。
ものすごく奇禍であることは、まちがいありませんけれどね。

で、たまたま、落下してきた「隕石」が妹さんの翼をきずつけた確率と、主人公たちがちょっと前にぶっこわした「星」の破片の1つが飛び散って、それが運悪く妹さんに衝突してしまった確率を考えたら・・・これは、まぁ・・・後者ですわねぇ。

「星」を破壊したのは、絶対に必要な作業だったはずです。
でも、それが原因で困っているポケモンがいるのであれば・・・やっぱし、責任はとらないといけないんだろうなぁ。
しかも、なんとも都合良く、メイン・ストーリィで利用したアイテムの1つ(壊れかけだったりする)を利用すれば、「落ちたら脱出不能」という「うわさ」の場所から脱出ができるかもしれない!!・・・と言われちゃったら、これはもう、行くしかないでしょう。
なにしろ、救助隊なんですから。

で、行ってきました。
責任を取ってね。
無事救出された妹さんは、お兄ちゃんといっしょに、現在、救助隊の仲間になってくれています。

ここで、考えるわけですよ。
どうせなら、「責任」を取らせるのって、レックウザにやってもらえばいいんじゃないかなぁ。



別ルートで発生する「責任問題」

メイン・ストーリィの途中で、主人公に非があるわけでもないのに、あちこちで立ちふさがるボス・キャラがいますが、それらは、たいてい、1度エンディングを見た後で挑戦しにいくと、仲間になってくれることになっています。
この中の「伝説の3羽の鳥ポケモン」サンダー・ファイアー・フリーザーを仲間にしていると、後日イベントが発生します。

上記の「奈落の谷」をクリアした時点で、3羽が全員仲間になっている(注1)と、ポケモン広場でゴールドランクのフーディンさんから、特別のお話を聞くことができるのです。
最近「伝説の孤島」の近くで異常気象が起きているのだそうです。
「伝説の孤島」というのは、サンダーたちを仲間にした時点で入手できるという、特別の「友達エリア」です。世界に1体ずつしかいない伝説の鳥ポケモンを仲間にできるのは、そう、ないことですから、入手エリアの管理はきちんとしなければなりません。
フーディンさんから言われるまで考えたことがありませんでしたが、「友達エリア」って、入手しっぱなしじゃ、ダメだったんでしょうね。一応、「私」が管理人なんですから。
やっぱ、あれかい?定期的にお掃除とかにも、出かけないといけなかったんでしょうか・・・。

フーディンさんは、「伝説の孤島」はおまえのエリアなのだから、様子を見にいきなさい・・・というのです。
この時点で、我が家の主人公たちの救助隊は、とっくにゴールドランク以上の格があったのですが、フーディンさんだけは、別格なんですね。
池にいるナマズのおじぃさんと同じで、若いもんを指導してくれる、ありがたい先輩なんです。
言われたことは、素直に聞いたほうがいいのでしょう。
(話が進みませんから。笑)

エリアに行くと、3羽から説明が聞けます。
そして、問題の海域「銀の海溝」に行けるようになるアイテムがもらえます。
このアイテム名が「うずしおのいし」。
「銀の海溝」の最深部にいるのは、もちろんルギア(注2)なのですが、オリジナル・ポケモンゲームの金・銀・クリスタルをプレイした人ならば、ルギアに会うためのアイテムは「銀色の羽」と脳裏にきざみこまれているんですよ。
なんで、羽をくれないんだよぉっ!!・・・どうでもいいことが、気になってしかたがない。笑
(実は、まったく別ルートで、ホウオウに会うためのイベントが進むのですが、そこでも金・銀時代の重要アイテム「虹色の羽」がもらえず、イライラしていたりしてね)

この海溝を最深部まで降りることができて、ポケモンを仲間にできる条件(大きさの星マーク数とかね)がととのっていれば、ルギアに限り、1回挑戦して勝利すると、ちゃんと仲間になってくれます。なにしろ99階層なので、1回ですむのはうれしいです。

で、このイベントをクリアすると、いよいよ、最後の責任問題が発生します。
(最後なんでしょうねぇ・・・まだ、残っていたらどうしよう)

翌朝、賢者ネイティオがやってきます。おひさしぶりで話をしていると、そこに彼をたずねてカメックスが登場します。
新しい洞窟が発見されたというのです。
なんでも、例の星を破壊したとき、その破片の一部が落下して、洞窟ができたらしいのです。
ところが、この洞窟、なんかあやしい場所らしく、妙なやつが出現するらしい。調査しようにも、難易度が高いし、わけのわからない場所だったりする。
それで、だれも行きたがらない。

チャララ〜ン。
だれも行きたがらない洞窟に行けるようになりましたぁ!

それって、うれしいのかなぁ。

これがねぇ、確かに今まで攻略したダンジョンとは、一味違っているんですよ。
まず、攻略条件が「入るのは1名のみであること」。もちこめるアイテムは最大3つまでであること。
ついでに、もしも、内部で攻略に失敗しても、救助依頼ができない場所であること。

まずは、行ってみたんですよ。
階段がなかったんです。
階段らしいものは、あるのですが、階段になっていない。別の階層に移動させてもらえないのです。
フロアには、「みとおしメガネ」に反応する赤い点が1つだけ。それが、やたらと移動しています。
うろうろしていたら、それに出会いました。
うすボンヤリとした感じのデオキシス
まぁ、話のすじを考えると、もう、この時点でここのボスがデオキシスであろうという予想はできていたんですよ。
(ミュウツーは、エンテイ→ライコウ→スイクン→ホウオウ・ルートの先です)
でも、1階層からいるわけがない。
それ」に勝利すると、さきほどの利用できなかった「階段」が使用できるようになるのです。次の階に移動すると、また赤い点が1つ。これも、幻状態のデオキシスです。
必ず各階に1体出現するデオキシスに勝利しつつ、「階段」を実体化し、最深部まで降りて行きなさい・・・というダンジョンなんですね。

さぁ、鬼ごっこのスタートです。
幻のデオキシスは、勝手気ままに超スピードで動きまわっているように思えてなりません。
他のダンジョンのポケモンみたいに、こちらに気づいたら接近してくるようなことも、ないかもです。なんとか、移動ルートに先回りして、こっちが見つけに行くことになります。
不思議なダンジョン・シリーズとしては、異色な場所ですよ。
うっかりしていたら、いつまでたっても相手に出会えません。どんどん腹が減ってしまいます。
こりゃ、装備するアクセサリーは「みとおしメガネ」、持ち込むアイテムは「りんごの種類」3個かもですね。

ようやく最深部に到達すると・・・責任問題が待ち構えておりました。
デオキシス(本物)が言うのですよ。
突然、爆発が起きた。そして、ここに墜落した。なにが起きたのかわからない。

え〜っと・・・もしかして、あなたが居たのは、あの「星」だったんでしょうか?
デオキシスが住処としていた「星」が、たまたまポケモンの世界がある「星」の引力圏につかまってしまった。
ポケモンたちは、自分たちの世界を滅亡から救うために、接近してきた「星」を破壊してしまった。
「星」で眠っていたデオキシスは、何事が起きたのかもわからないまま、破片となった「星」の一部とともにポケモン世界に墜落し、この洞窟の最深部で
「なにが、どうなったんだよぉぉ〜っ!!」
と悩んでいる・・・・・・大汗。

うわぁ〜っ、これって、責任取るのだれなんでしょう?

昔見た「ウルトラセブン」の物語を思い出してしまいましたよ。
きわめて知能が高く、おだやかな人々が住んでいる宇宙都市「ペガッサ・シティ」。それは、宇宙空間に浮遊する巨大な街であり、自由に大宇宙を旅する存在でした。ところが、ある時、都市を移動させるシステムに重大なトラブルが発生し、移動ルートの変更が不可能になってしまったのです。
もちろん、修理しようとしているのですが、運悪く、進行ルート上に太陽系の惑星がある。このままでは、正面衝突してしまう。
都市のペガッサ人は、あわてて地球に通信をしてきます。
「トラブルのため、都市のルート変更ができません。地球の移動ルートを変更してください」
不可能なわけですよ。
変更できるものならば、変更してやりたいシーンですね。でも、できないものは、できない。
このままでは、地球が宇宙都市の衝突によって滅亡してしまうかもしれない。
地球側は、せっかく友好的な相手であるにもかかわらず、ペガッサ・シティの破壊を決定することになります。
一方、ペガッサ・シティ側としても、万一、相手の星がルート変更を受け入れてくれない場合は、自分達の都市を守らなければならないため、地球に破壊工作員を潜入させてきたのです。地球がルートを変更してくれるのであれば、何もしないで、帰ってくればいい。ダメだった場合は、地球を破壊してしまえ・・・。
これって、どちらも、責めることができない話ですよね。
この潜入した破壊工作員がウルトラセブンの相手になります。
しかし、この勝負がつく前に、地球側の攻撃により、ペガッサ・シティは完全に破壊されてしまいます。故郷を失い、帰る場所もなく、ましてや、それ以上の戦う理由すらなく、破壊工作員のペガッサ星人は地球の闇に黙って消えていったのです。
なんかもう、子供が見る番組としては、メッチャクチャ重いお話。

デオキシスのセリフを聞いて、その番組のラストシーンが思い浮かんで、ズッキ〜ンとしてしまいました。
だぁって、あの「星」ほっとくわけには、いかなかったじゃんか!!
ごめんねぇ。こっちも、悪気があったわけじゃないんだよぉ・・・

バトルして、勝利したら仲間になってくれたんで、せいぜい責任とって、今後環境のいい「友達エリア」で暮らしてもらいたいと思っています。

それにしても、いつまでも「星の破壊」後始末が続くゲームだなぁ。
責任取らなくちゃいけないのは、やっぱり「」なんだろうか?
「勇者」になるのも、面倒くさいことだねぇ。


というか、後で考えたら、このダンジョンも「星を破壊」した本人、レックウザに攻略をまかせればよかった・・・と、思ってしまう今日この頃なのでした。



(注1)条件をととのえる順番は、どちらが先でもかまいません。「奈落の谷」をクリアした後で、3羽の鳥ポケモンを仲間にしても、イベントは発生します。普通の進行で行くと、たいてい鳥→谷になるということです。

(注2)ポケモン・ゲーム金・銀に初登場するルギアに出会うためのイベントに、ポケモン赤・緑に出てくる伝説の鳥ポケモン3体が関与してくるのは、劇場版ポケットモンスター・アニメ「ルギア爆誕」の内容のせいであろうと思われます。


                                                   もどります




SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送