アメリカでも「ピカチュウ」


日本のアニメーションは海外でもたいへん人気があるようで、TVアニメーションのポケットモンスター・シリーズは、放映された外国でも好評だと聞いています。

ポケモンの場合は、ゲーム・ソフトも販売されていますから、海外の子供達も
「ピカチュウ!」
とか、楽しんでいるわけですね。

初めて、アニメのポケモンがアメリカで放映されたころ、たまたま出張した夫が、アメリカ土産に、ポケモンの小冊子を買ってきてくれました。
ポケモンのイラストと、その名前(もちろんアメリカ名です)が書いてあるだけのペラペラ本です。シールがついていまして、イラストの場所に「きれいなカラー」のポケモン・シールを貼り付けることができるようになっていました。
ちいさな「お子様」が楽しむためのものですね。
旅行者が簡単に見つけられる状況だったのですから、かなり「ポケモン・アニメ」が人気ものになっていて、本屋さんに並んでいた・・・ということだったのでしょう。

他の家族には、それぞれ「海外出張のお土産!」があって、私には「ポケモンのペラ本」かい?!(たぶん、1番安上がりだっただろうな)・・・と、大笑いしたんですけれどねぇ。


当時、ポケモンの数は151体。
ほとんどは、専用アメリカ名がつけられていました。(まぁ、ポケモンの名前って、日本語が元になっていますからねぇ。英語をもじった名前のポケモンは、わりとそのまんまだったりします)
でも、うれしいことに、ピカチュウはアメリカでも「ピカチュウ」だったんです。

海外で、あの黄色い電気ネズミの絵を見せたら、相手も「ピカチュウ」と呼んでくれる・・・なんとなく、楽しい気分になりました。


実際、私の勤務先にアメリカなどから出張してくる研究者さんの中には、
「日本土産にポケモンの玩具を買って帰ることになっているから、お店に案内してもらいたい。」
という希望を出してくる「おとうさん」が、何人かいらっしゃったんですよ。
アメリカ名のポケモンの話をされても、さっぱりわかりませんが、お店でピカチュウをみかけると、それだけは
「ピカチュウ!」
だったので、とっても安心しました。



このネタを、ゲーム攻略サイト「ワザップ!」のメールでキーさんとやりとりしまして、あれ?っと思ったんです。
キーさんに指摘されたんですよ。
アメリカ人にとって、日本語である「ピカ」も「チュウ」も認識されているのだろうか・・・という話なンです。


日本人の場合、「ピカ」と聞けば、光かがやく状態が連想されます。電気による発光が容易に思い浮かぶわけですよ。
「デンキ・タイプ」のポケモンである「ピカチュウ」にもってこいの文字ですね。
また、「チュウ」と聞けば、ネズミの鳴き声がピンときます。
「ピカチュウ」と聞いただけで、どんなポケモンなのかわかるしくみになっているのです。

でも、アメリカのネズミって・・・チュウチュウと鳴くんでしたっけ?

ほら、犬は日本では「ワンワン」と鳴きますが、アメリカでは、「バウワウ」とか鳴くことになっていませんでしたか?
ネコは「ニャァ」ですが、外国のネコは「ミャウ」と鳴いたりします。
鶏も外国では「コケコッコー」と鳴きません。「カッカドゥードルドゥ」とか鳴くんです。

もちろん、どこの国でも、犬の声も猫の声も似たようなものです。
同じ声であっても「文字」での表現とか、人間の聞き取り方が違っているということです。


だいぶ前の話になりますが、マンガ家の石ノ森章太郎さんが「ゼルダの伝説」をアメリカ専用にコミック化したことがあります。
オールカラー版で、セリフをかきこむ「ふきだし」の形も横長っぽい。笑
日本のマンガは右上から左下に読んでいきますが、アメリカのコミックは左上から右下に読むことになります。
この作品は日本に逆輸入されて小学館から発売された(1993年)のですが、絵の部分に書き込まれている「擬音」「効果音」を現す文字は英語のままです。(セリフは日本語に翻訳されています)
この「擬音」が面白いのです。

著者の「ひとこと」が巻末に収録されていて、それによると、擬音の表現の多さは日本が世界一かもしれないみたいですね。
アメリカのコミックにおいては、擬音がきわめて少ないようです。そして、そのパターンに保守的で、増やそうとしない頑固さがあるらしいのです。

たとえば、雷が鳴っているシーン。
日本のマンガの場合は、実にいろいろの「書き文字」が利用されて、その場の音と雰囲気が表現されています。
しかし、アメリカのコミックの場合は、落雷の音は「KRACKOOM」と書くと決まっている!らしいのです。
稲妻のゴロゴロと日本語で書かれそうな場面は「RUMBLE RUMBLE」。これは、地震で揺れる地響きや、なにか大きな物が揺れ動くときにも使われる文字だそうです。
電気が放電する音、魔法使いの手からビームが発せられるような場面の音は「ZZZZAM!」とか「ZZZZZZTi」だそうです。
なにしろ、「決まっている」ので、別の文字を書き込もうとしても「訂正」させられてしまう。そういう世界なのだそうです。

う〜ん、そんな話を聞いちゃうと、日本のコミック界って、自由で、すぐれものなんだなぁ!!


でね、もしかしたら、アメリカの感覚で「電気タイプ」のポケモンで、ネズミを連想するような形をしている生き物に名前をつけるとしたら・・・なにか、やっぱり「決まり」があって、「ピカチュウ」以外の想像もつかないような「アメリカ名前」がつけられていた可能性もあるんじゃないでしょうか?
「ピカチュウ」は、純粋に「固有名詞」として使用されているだけで、外国では「電気」も「ねずみ」も関係がないのかもしれない・・・と思っちゃったんです。


う〜ん、だれか、アメリカ感覚に詳しくて、しかもポケモンのことがわかっている人に、質問してみたい気分です。




とりあえず、あれです。TVアニメの定番シーン。

サトシ  「ピカチュウ!10万ボルトだっ!!」
ピカチュウ  「ピィ〜カァ〜ッ!!」

   光学処理、落雷シーン、効果音

ここの「書き文字」は、


 KRACKOOM


ですから。はい、よろしく。

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