名前に性別があるゲーム


                           ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー


ドラゴンクエストモンスターズのシリーズは、1998年9月に発売された「テリーのワンダーランド」が最初だったと思います。
DQVIの登場人物であるテリー君の幼少時代の物語・・・という設定ですね。
ワタぼうに半ば無理やり連れていかれた、不思議な世界で、魔物をエサで懐柔してつかまえ(苦笑)、これを育てて試合をする・・・・・というゲームです。


最初のころは、本家ドラクエ・シリーズでも「弱そうな敵」に分類されるようなモンスターしか入手できませんが、やがて、だんだんと強めな敵がいる場所に行けるようになります。
強めの魔物をつかまえることができれば、それだけでもパーティが強化できますが、ゲームの売りとしては、♂♀2体の魔物を配合して、子供を作ることができる点が重要でしょう。
配合につかった「親」の魔物は、いなくなってしまいますが、親の能力が子供に一部受け継がれるため、「子」は最初から、有利な状況でスタートできます。
また、親がもっていた技も、子に遺伝というか受け継がせることが可能になっていました。


上手く、モンスターを仲間にして、優れものの「子孫」を作っていくゲーム、これが「ドラゴンクエストモンスターズ・シリーズ」というわけです。




今回、システムの一部が新しくなりまして、いままでのシリーズのようにエサ(各種のお肉です。1番高性能なのは、しもふりにく。笑)を利用して、モンスターをつかまえるのではなく、自軍モンスターたちに「スカウト攻撃」をさせ、味方にひきいれる形に変更されました。

モンスターの攻撃方法には、直接的な打撃攻撃もありますが、魔法が得意な魔物もいます。
攻撃技は不得手だけれど、回復技とか、補助行動で役に立つ魔物もいます。
でも、どうやら、「スカウト」に関する点だけを見ると、打撃攻撃が得意なモンスターがそろっていないと、なかなか上手くいかないようです。
(スカウト時には、いっさい魔法などは使ってもらえません。)

また、モンスターには、Fランクから始まって、E、D、C、B、Aというランクわけがあります。
自分のランクよりも、高い相手に対しては、なかなか「スカウト」で高いポイントが得られません。
「スカウト」で取れたポイントというのは、もし、50であれば、相手のモンスターは50%の確率で仲間になってくれることを示しています。100であれば、必ず仲間になってくれるのですが、よほど、弱めの相手でもない限り100%ということはありません。
1%であっても、仲間になる可能性は0じゃありませんが、たとえ、90%であっても、フラれる時はフラれてしまう。(私は、92でダメだった体験があります。涙)
シナリオ攻略を有利にするためにも、仲間を増やすためにも、物語が進めば、必然的に自軍も高いランクの魔物を「作って」いく必要が出てくるでしょう。

一方、当然のことですが、同じ魔物であれば、経験値をためて、レベルが高くなっているほうが、通常のバトルも、スカウト作業もより有利に進めることができるようになっています。

多くのゲームと同じで、最初のうちは、少ない経験値で、ポンポンとレベルが上がってくれます。
しかし、やがて、1レベル上げるためには、ものすごく多くの経験値が必要になってきます。
レベルの高い魔物は、それなりに強くていいのですが、攻略がすすんで、周りが高いランクの魔物ばかりになってくると、レベルだけでは、どうしようもなくなってしまいます。
いつまでも、同じメンバーにこだわらず、配合を利用して、より強力な「子供」を作る方が、結果として、強いパーティを作ることにつながるわけです。

配合は、最低10レベルから可能ですが、できるだけ高いレベルに育っている魔物を組み合わせた方が「子供」にとって有利になります。
(パラメータとスキルの問題があるためです)

もう、ちょっとだけ、がまんして、レベルをあげてから、配合した方がいいだろうか?
いや、さっさと「子供」を作って、そっちを育てたほうがいいんじゃないか?

このへんが、プレイヤーの判断のしどころ、腕のみせどころということになるわけです。



モンスターに遺伝させる「技」も、いままでは、直接、親が覚えた技を制限個数の範囲で残すことが可能になっていました。
この点にも変更がありまして、今回は、「技」を覚えるための「特技のスキル」というものを、最大3つまで、遺伝させることになったのです。

「特技のスキル」というのは、何か?・・・・・というと、スキル・ポイント(レベルUPした時などに入手できる)を割り振りして、いろんな魔法・技・能力UPを入手するグループみたいなものですね。

たとえば、「メラ&イオ」というスキルに、スキルポイント(SP)を割り振ると、最初に「メラ」の魔法を覚えることができます。さらに、SPを加えると、「かえんぎり」という技を覚えます。
もっと、SPを加えていけば、「イオ」「れっぱざん」「メラミ」「イオラ」という順に覚えていくことになっています。
全部の技を覚えるためには、かなりのSPが必要になります。
でも、最終的に覚えられるのは、「メラミ」「イオラ」止まりですね。

ドラクエ・シリーズに詳しい人なら、当然の疑問が出てきます。
「メラゾーマ」や「イオナズン」はどうするんだよ?!・・・・・っつうことです。

そういう、上位魔法を覚えたければ「メラ&イオ2」のスキルが必要なんです。

それなら、最初から「メラ&イオ2」の方を使うぞ・・・というわけには、いかないんですね、これが。

「メラ&イオ」のスキルは、初級コース扱いなので、ゲームの初期に仲間にできるモンスターが持っていてくれるのですが、上級コース「メラ&イオ2」をもっているモンスターは、かなりゲームが進まないと登場(注)してこないことになっているのです。
     (注)このスキル「メラ&イオ2」を持つモンスターは、配合で作るしか入手方法がありません。

いや、スキルをもっているモンスターが登場するのであれば、まだいい。

初級コースは存在するけれど、上級コースを持っているモンスターはいない・・・・・というケースもいっぱいあったりするのです。
おいおい、じゃぁ、いったい、上級コースは、どうやって入手するんだよ?

はい、ここに、配合が関係してくるんですね。
親になるモンスターが、特定のスキルにSPを多く配分していると、配合で子供ができた時「○○○○2」とか「XXXX3」という、通常では見られない新スキルが登場する場合があるんです。
(すべてのスキルに上位スキルがあるわけではありません)

したがって、レベル10で配合ができるようになったから・・・・・といって、慌ててどんどん配合を繰り返すと、いろんな種類のモンスターを作りだすことはできるかもしれないのですが、強力なスキルが入手できないままになってしまう可能性も出てくることになるのです。



前に、F〜Aのランクがある・・・と書きましたが、敵モンスター(野生モンスター?)として、そのへんに、いくらでも出現(たいていBランクまで)したり、一定の規則にしたがって配合で作ることができるものがAランクまでという意味でして、実は、配合しだいで、もっと上のランクのモンスターを作り出すことも可能になっています。

Aランクの上は、Sランク。
ここに並ぶ名前には、各種DQシリーズでも、強めの中間ボスとして、勇者御一行様をなやませた有名モンスターたちの名前がぞろぞろと登場します。
(この連中は、Aランクまでと比較して、配合で作るのがとても面倒なモンスターだったりします)

で、当然のように、Sランクの上には、SSランクがひかえています。
DQシリーズでいうなら、ラスボスさん、オンパレード!みたいなランクですね。
(作るだけで、どんだけ手間隙がかかることだか!)

このゲームをプレイして、はまってしまったゲーマーなら、一度は、大魔王軍団をひきいてバトルをしてみたい・・・・・という、夢(?)をもってしまうのですが、この「大魔王」様にも、ピンからキリまであることが予想されませんか?

竜王でも、ゾーマでも、デスピサロでも、もうだれでもいいんですが、がんばって手間隙かけて配合した「大魔王」様、もしも、なぁんにも考えずに作りあげただけであったら、名前だけ
「竜王であるぞ!」
と言ったところで、そうたいしたモンスターじゃなかったりするわけです。
それこそ、ろくなパラメータでもなければ、強力な魔法や技をもっていることもない「魔王」にすぎません。

ところが、ちゃんと計画をたてて、途中の育成にも手をかけて作りあげられた「大魔王」様であれば、それこそ、だれもが、ひれふしたくなるようなお方になっているわけです。

どうせプレイするんなら、「ひれふしたくなるような」方が作りたいですよね。

(実は、どうしても大魔王様を作らなくても、究極のスキルと配合を重ねていったら、姿形は、そのへんにウロウロしていそうなモンスターなのに、実は神のごとき存在!・・・っつうものも作ってしまえることになります。このゲームに関する限り、相手のモンスターの名前と姿を見ただけで、強さを推し量ることは不可能です。)

・・・・・・・というわけで、パラメータを上げておくためには、どうしたらいいだろうか・・・だの、強力なスキルを入手するためには、これと、あれとにSPを振っておいたらどうだろう・・・だの、そっちのスキルをコンプし、あっちのスキルもコンプして、なんとか「特別のスキル」を生み出しておきたい・・・・・だの、考えることは、山積みになるゲームだったりするわけです。


まぁ、ハッキリ言って

マニアックなゲーム


ですね。

以前のシリーズと比較しても、うんと、マニアックになっています。
(いままでのシリーズの場合、上位の大魔王様を作ってしまうと、その過程で、自然に強力な魔法とか技が入手できてしまいました。大魔王様であれば、それだけで、超強力メンバーと言えてしまったのです。でも、今回は、どんなモンスターを作るにしても、プレイヤーの腕がしめされるゲームになっているわけです。)




したがって、このゲームを好むプレイヤーさんというのにも、特定のワクがありそうです。

理屈なんか、どうでもいいから、スカっとさわやか、気分で流れにのっていけるようなゲームが好き・・・・・・というプレイヤーの場合は、細々したシステムに引いてしまうかもしれません。

シナリオに酔いたいの・・・・・・というプレイヤーの場合は、物語そのものは、非常に単純な構成ですから、面食らってしまうかもしれません。
(結構、重い設定もあるんですけれどね)

同じメーカーが作っているゲームであっても、FFシリーズのように、イベントが目白押しで、ぐいぐい引っ張っていかれてしまうようなゲームが好みのプレイヤーの場合は、スキルだの、配合だの、途中のパーティ作りだの・・・さまざまな場面で、プレイヤー自らが考えなければならない問題に直面して、あ〜ん、ちっとも話が進んでいかな〜いっ!!・・・・・と、あせりを感じてしまうかもしれません。

ゲームの好みは人それぞれですから、もし、自分が趣味と感じる傾向と違っているのなら、無理して手をだす必要はないと思います。

でも、いるんですよね、これでもか、これでもかと、いろんな追求ができるゲーム・システムがあたえられると、なんとしてでも、究極の謎解きを完成させて、満足しなくちゃ気がすまないというゲーマー!
たぶん、こういうタイプの人は、この作品をスタートしたら、しばし、はまりこんで出てこられなくなるんじゃないでしょうか?
物語の上でのゲーム・クリアなんか、実はどうでもよくって、
「最強のパーティを作るため」
だけに、日夜、研究を重ね続けるゲーマー・・・・・・・・。

ちょっと、怖いかもしれんな。
でも、たぶん、私って、そういう類のゲーマーなんですよね、間違いなく。
(あぶねぇヤツかも)




今回、最も笑えた会話シーンの1つ
モンスター・マスターになれば、女の子にもてたり、いいことがあるかと思ったのに、
現実は甘くなくて、ついグチをこぼす青年マスター
(モンスター専用のお見合い会場にて)

そうだよな、「ポケモン・トレーナー」も「モンスター・マスター」も
実は、ぜんぜん生活の安定性なんか、なさそうだもんな



現在、私のパーティは、なんというか、魔王軍団の中間管理職がうろうろしているような感じになっています。
あれですよ、あっちをいじり、こっちの配合にトライし・・・・・時間ばかりがどんどん過ぎていって、物語は、ちっとも進んでいかない・・・・・・というヤツです。
いいかげん、話を進めないと、さすがに拙いとは思っているのですが・・・・


でね、このゲームをプレイしていると、どうでもいいことなのですが、気になってしかたがないことがでてきます。

登場するモンスターの種族名なんです。

主人公が、画面に見えているモンスターの映像とぶつかると、バトルが発生します。
相手のモンスター・チームは、画面に見えているモンスターを最低1体必ず入れた状態の最大3体までのグループです。
画面にスライムがいれば、スライム3体の場合もあれば、スライム1体だけのこともあります。スライムのほかに、モモンジャが入っていることもあるでしょう。

この時点では、相手のモンスターの性別はまったくわかりません。
「スライムA」「スライムB」「モモンジャ」などと書かれているだけなのです。
したがって、スカウトを希望する場合も、相手の♂♀を確認して、作業をしかけるわけにはいきません。
スカウトが成功したとき、初めて相手の性別が判明するのです。

あぁ、君って、スライムの♂だったんだね・・・・・・・ってなものです。
      一応、物語がすすむと、希望する性別のモンスターを出すためのアイテムも有るのですが。

ここで、プレイヤーは、いちいちスカウトしたモンスター全員に「名前」をつけることになります。面倒ならば、適当な名前を付けてもらえる方法もあります。苦笑

この場面ですよ。
スライムとか、ドラキーならば、なんの問題もありません。
でも、普通に読んだら、性別が決まっているモンスターの名前って、結構あったんです。

わかめおうじ・・・・・・・DQVIIIに登場したモンスターです。「おうじ」というのですから、王子、これは男性限定の名前ですよね。
でも、スカウトしたモンスターは、平気で「わかめおうじ♀」であったりするわけです。

他にもいっぱいあるんです。
ミイラおとこ。ハエおとこ。かぶとこぞう。とらおとこ。マーマン。パペットこぞう。ゴールドマン。
これ、み〜んな、名前だけなら男性限定です。
でも、たぶん半々の割りで男女がまざっています。

いや、うっかりすると、男でも女でもあるというモンスターまでいます。
(配合する場合には、父親にも母親にも利用できて便利だったりします。)

最初に「わかめおうじ♀」に出会った時には、思い切り笑ってしまったのですが、物語が進むにつれて、いくらでも出てくること出てくること。
ドラゴンクエスト・シリーズには、性別付きの種族名をもつモンスターが実にたくさんあったんですね。

同じように、野生のモンスターを捕まえて、♂♀でタマゴを作る楽しみがある「ポケットモンスター」シリーズの場合は、性別が関係するような種族名はほとんどありません。
ニドラン♂、ニドラン♀くらいのものでしょう。
(100%♂しかいないとか、全部♀だけというモンスターは、いろいろあります)
これ、きっと、うっかり性別が限定されるような名前をつけてしまうと、後でややこしいことになるといけないから、極力さけて考えられたのに違いありません。

でも、ドラゴンクエスト・シリーズは、すでに本家のゲームで親しまれてしまったモンスターの名前が先にありましたので、こういう笑える話ができてしまったのだろうと思います。

まぁ、考えてみれば、初めて「ミイラおとこ」というモンスターに出会った「人間」が、勝手につけた種族名なんですから、「ミイラおとこ」に♂も♀もあったって、不思議でもなんでもないのかもしれません。
「人間」の目には、「おとこ」に見えた「ミイラおとこ」も、モンスターにしてみたら、
「失礼ね、私は女なのよ!」
「人間なんて、オレたちの男女区別なんか、ちっともわかっていないんだから。」
ということになっているんでしょう。



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