ドラゴンクエストIII  (ファミコン版)

友人宅で最初のTVゲーム体験をした私ですが、その後しばらくして我が家にもファミコンが登場することになりました。最初に入手したゲームは、やはりマリオだったのですが、予想どおり狂喜乱舞する子供をしりめに、私自身は指をくわえて見ているだけとなってしまいました。

これでは面白くない。参加できるゲームはないものか?
行き着けの玩具店をうろうろしていたら、店主から薦められたのがドラゴンクエストIII。なにやら、たいへん評判のいいゲームであるらしい。RPGだのなんだのと説明をされても、当時の私にはチンプンカンプンな単語ばかり。お店に映像が流れているから、それを見てごらんと言われて画面を見てみると、なんかマリオとは全然違うゲームであるみたい。バトルも開いた窓で行動を選択するものであるようだ。うむ、これなら手がとろくても参加することができるに違いない!!

今考えると、初めてTVゲームでRPGをやろうというのです。どうせなら「ドラゴンクエスト」および「ドラゴンクエストII」からスタートすればいいのだろうに、知らないということはすごいことだ。私は、最初からIIIを購入してしまったのであ〜る。

無謀

で、当然のようにスタート直後にどうすればいいのかわからなくなってしまったわけですよ。汗。
ひたすら取り扱い説明書を読み、町中の人々とお話をし、意味がわからない会話はメモを取りました。ちょっと街の外にでると、やたらと出現する青い魔物(最弱の魔物スライムです)にボコボコにされ、それでもホイミの使い方を覚え、戦士の攻撃、それにまさるともおとらないメラの威力に感動しているうちに、完全にハマりこんでしまったのですね。

なにしろ、私の年代の人間にとって「花の首飾り」のすぎやま氏が音楽の担当であるということはたいへんなことで、思わずオーケストラの前で指揮をとってみたくなるようなクラシックなゲーム音楽を聞いているだけでも幸せな気分になれたものでした。

お金をかせいで装備を整え、最初の塔(ナジミの塔)を攻略し、隣の村に出かける。やがて、1つまた1つと謎が解けていき、魔法攻撃をしかけてくる強敵(いや、後になってみれば、ラリホーとメラだけなんですが)をしりぞけながら、ダンジョン(いざないの洞窟)の深部に到達したら、そこにとんでもないボスがいた!!
自称ムシ屋の私の目には、アゲハチョウの幼虫にしか見えない相手なのだが、これが固いわ、攻撃がきついわ・・・もうここで全滅するのかと本気で考えてしまいました。いや、笑うことなかれ、このキャタピラーを「ボス」だと思いこんだプレイヤーは当時私だけではなかったようですよ。
翌日には、それがただのザコと呼ばれる魔物の一種であることがはっきりとわかってしまったのですが、初心者なんてものは、いちいち、なんにでもビックリするものなんでありますよ。

で、ここまで延々とプレイしてきて、さて、いよいよ不思議な空間を通って知らない場所に到達したからには、きっとそこに国王陛下からたのまれた魔王バラモスが待ち構えているのに違いない・・・・笑っちゃいけない、本当にそう考えていたんだから。だって、かなりの時間、プレイしたんだよ。初心者だもん、いよいよ魔王が登場すると思ったわけです。
実は、アリアハンからロマリアについただけだったんだけれどねぇ。
当然、ロマリア近辺には、今までと違った強めの敵が配置されている。やっとお城に到達すれば、新たな謎が待っている。えっ・・・・このゲームって、どこまで続くのぉ?

当時、私には、おもちゃに5000円以上出すことは、結構勇気が必要だったんです。でも、即考えが変わりました。これだけ楽しめるのなら、安い!

かなり長い物語であるらしいことがわかってくると、いやぁ、楽しい楽しい。バトルの仕方もだんだんわかってきますから夢中で物語を進めたわけです。
ところが途中で、どうにも先に進めない場所にぶつかりました。イシスのピラミッド。
子供の歌に「まん丸ボタンはお日様ボタン・・・」というものがあったのはメモしてあるのですが、具体的にそれがなんなのかわからない。ピラミッドのどこかに「ボタン」があるのだろうけれど、見つからない。
いや、ゲーム慣れしていないため、画面に見えているものしか見ていなかったんです。「ボタン」は行き止まりの通路の先まで移動して、調べれば見つかったのです。でも、複雑なマップを攻略していて、この先が行き止まりだとわかっていたら、初心者は、その通路の先まで移動しようとは考えなかったんですね。笑
わからない、わからない・・・悩んでいる間にも敵の魔物がおそってきます。それらとのバトルに勝利すれば、自軍はどんどん強くなっていきます。どうしよう?

時代が違いますから、パソコンの攻略サイトで一発!・・・というわけにはいきません。私が小学生とか中学生であったなら、人気のあるゲームです、同級生とかに同じゲームをやっている友人がきっといたことでしょう。「ここ、どうやったらいいの?」情報交換ができたと思います。
でも、私は子持ちのおばさん。なかなか同世代の友人にTVゲームをやっている人が見つかりません。今のように攻略雑誌というものも、あまり普及していなかったんです。

救いの手は意外なところからやってきました。
ある日、帰宅するとTV前がにぎやかでした。我が家がある集合住宅に住んでいるKW先生のお宅の3兄弟が遊びに来ていたのです。息子が、彼よりちょっと年上の3男さんと遊んでいた時にでも「ウチのかぁちゃん、ドラクエが進まなくて困っているんだぜ」と、話題がでたのでしょうか?「じゃ、ちょっと見てやろう」・・・と、3人そろって来てくれたのです。ということは、あれは息子の人脈ってやつでしょうかねぇ。

私のデータをK君がプレイしていました。1番上のお兄さんであるY君が、わからなかった場所の攻略方法を教えてくれました。
「ゲームだから、怪しいと感じた場所は自分で調べに行かないとダメなんだ。画面に出てないものはいろいろある。」
当時Y君は、小学校の6年生?いや、中学生だったかもしれません。普通だったら私とは縁がなさそうな年齢差がある少年でした。でも、この時から彼が私の「ゲームの先生」になったことは言うまでもありません。彼がゲームに詳しくてねぇ、自分がプレイした体験と、友人を通じて得た情報をどんどん教えてもらえますから、何を聞きに行っても答えが返ってきたんです。いやぁ、助かりました。
普通、主婦である私がご近所を訪問すると、応対するのはその家の奥さんです。でも、KW家だけは別でした。玄関に出てこられた奥さんが最初に言うセリフは
「私?それとも息子に用事?」
だったのです。汗。

とちりながらも、やがてボスであるパラモスに勝利しまして・・・、新しい世界というか、地下の攻略に入ったわけです。
さすがに、RPGというものがわかってきていました。
だからこそ、やったんですねぇ、いまだにお笑いネタになっている大失敗を。
当時のゲームは、容量との戦いでした。多数の敵ユニットを登場させるためには、おなじデザインがつかいまわしされるのが普通。かたちが同じでも、配色が違っている魔物に「別の名前」がつけられると、だんだん相手が強敵になっていく・・・というやり方です。
何度もこういうのを見てきましたから、少しは判断ができると思っていたのです。
たいてい、最初のころは、青とか緑がベースになっている魔物が多いです。それがゲームの進行によって、赤っぽい色をベースにした「色ちがい」の魔物になってくると、油断できない。

DQIIIの地下世界、アレフガルドに行って、最初にエンカウントした魔物は、スライムベスといいました。初めて見る魔物です。(ほら、DQは1も2もプレイしていなかったから)
ゲームの最初に「スライム」という青い魔物に会っており、中盤から登場した同型の「メタルスライム」にものすごくてこずっていました。順番から考えると、新たに3番目として登場する「色ちがい」は、1番強敵になることが多いです。しかも、オレンジ色!これが、ずらっと並んだんですねぇ。一大事です。笑
しかも、悪いことに、それらにまじって、「うごく石像」だったか「だいまじん」だったか、とにかく強敵であることを充分知っている魔物が立っていたんですねぇ。
自軍のレベルだけは、必要以上に高くなってしまっていた私は、負けるものか!と、最強の呪文を入力しました。
ベギラゴンバギクロスイオナズン・・・・・いや、豪華。
「スライムベス」という魔物が、「スライム」の次に弱い、なぁんにもできない魔物であることを知ったのは、豪華攻撃をやらかした、すぐ後でした。
DQ1の場合、ヒノキの棒でつつくだけで勝利できる相手だってことは、後日きっちり確認しましたとも。
今でも、情報が0である場合、私の判断方法は、けして間違ってはいなかったと思います。ええ、皆さん、その点は認めてくれますよ、同時に必ず大笑いしてくれますけれどねぇ。

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